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2017/11
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運用会社の情報発信力=リビア情勢などをどう伝えるか
 この2週間位で、グローバルな投資環境は随分変化している。原油の高騰も、長期金利の低下も、株価の下落も、その中心はあるのは現在のリビア情勢だが、投信の運用会社は、プロとしてこの情勢をどの様に伝えているのだろうか。勿論、彼らは国際情勢の専門家ではないので、不透明なリビア情勢の先行きについて予想する訳ではないのだが、リビア情勢の及ぼす影響から、投資家に何を伝えたかということの概要を見てみたい。(マスコミに報道されているような情勢の説明は除き、投資家目線の内容を伝えたいが、本稿の目的は、あくまでも運用会社の投資家に対する情報伝達スタンスを考える目的で、投資を助言するようなものではない。)主な運用会社の情報発信は次の様なものだ。

○“リビア情勢の株式市場への影響について”大和投信委託(2月23日)
・国内株への影響は、今までの株価上昇が米国景気の持ち直しに支えられたものなので、このポイントが変わらなければ、調整は一時的か>
・リビアと関係の深いイタリア市場の下落が大きい。リビアと関係のあるのは、石油生産を行っている欧米企業や、貸出を行っている欧州銀行、建設を行っている韓国企業、鉄道受注を請け負っている中国やイタリア企業だが、いずれも割合は小さく、影響は限定的。
ただし、原油動向には注視。

○“足元のグローバル市場の動向について”ゴールドマン・アセット(2月23日)
・北アフリカ地域の政情不安の高まりで金・先進国債券・日本円などの安全資産へ投資資金が避難。
・この背景には食糧価格の高騰があり、直近のG20(2月18、19日)でも対応策が話し合われたが、今後もこの問題は世界的に重要なトピックス。

○“中東・北アフリカ情勢について”日興アセット(2月24日)
・政情不安が石油供給に大きな危険を及ぼすことは無いものの、テロへの警戒は必要。
・リビアの石油生産活動の停滞は今後少なくとも2~3週間続く可能性はある。
・今後半年程度のシナリオは次の二つ。(実現する可能性は同程度)
シナリオA=先進国が金融緩和を強化、OPECがリビアの石油生産の落ち込みをカバー出来ない場合、インフレ懸念の強まりから債券下落、株式は資源関連以外大きくは上がらず、為替は円安傾向へ。
シナリオB=OPECがリビアの石油生産の落ち込みをカバー出来る場合、先進国は他の商品市況の上昇からやや引き締め気味の金融政策へ。一時的には株式の調整局面。商品価格は調整する一方、債券価格は上昇。

○“中東・北アプリカの混乱が世界的に及ぼす影響について”三菱UFJ投信(2月24日)
・原油価格への影響は、リビアそのものは世界生産量の2%なので、他の産油国の増産で補えるが、イランへ波及した場合は更に高騰する可能性もあり、世界経済の腰を折る懸念も。
・同地域の各国は原油輸出に頼らざるを得ないので、長期に渡り供給が逼迫する可能性は無いと思われるので、徐々に落ちつきを取り戻すのではないか。

○“リビアの政情不安拡大の影響”国際投信(2月25日)
・リビアにおける石油関連施設の操業停止などで、1日当たりの原油生産量が25~50%減少していると言われ、更なる操業停止が拡大すう懸念。
・民主化要求は中東・北アフリカ全域に広がりつつあり、サウジの動向が焦点。

証券会社であれば、グローバル投資のアナリストがいて、この様な混乱に対してはハウスオピニオンを顧客に示すのが普通だが、今や投信は郵便局や銀行の窓口でも販売している。またネットでの投信販売も増加しつつある。投信の運用会社が投資に影響のある事象(特にマイナスの影響があると思われるもの)に対して、適時コメントするのは、投信の販売現場での投資家の不安に応えようとするもので、今後もこの様な対応が強化されると予想される。
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