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2017/08
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今こそ、タイムリー・ディスクロージャーの徹底をお願いします
被災地の様子を報道する写真やビデオを目にするたびに、心が痛む思いですが、現地の方々のご健康と一日も早い復興への取組みが始まることを祈っております。また、被災された企業の方々に対しましても、心よりお悔みを申し上げます。

 東日本大震災の影響は、今後様々なかたちで企業活動に現れてくると思うが、金融庁は1995年の阪神大震災時の対応策をもとに上場企業のディスクロージャー(開示)に対して、被災して決算を作成できない場合の救済策を示したと伝えられている。その内容は次の様なものだ。
●有価証券報告書の提出期限(決算末より3ヵ月以内)の弾力運用
●損失額を確定できない場合は、分かる範囲でリスク情報の注記を加えるなどの対策

これを受けて、東証は、
・決算発表は内容が固まるまで延期できる。
・決められた期日までに有報を財務局へ提出しなくても上場廃止にしない。
・決算書をチェックする会計監査で「適正意見」が得られなくても上場廃止にしない。
という方針を固めたと報道されている。

ディスクロージャー=上場企業による情報開示は、もともと2通りあって、証券会社の担当者が上場希望企業などに説明する際、法定開示(金融商品取引法による開示義務=有報などの提出)と取引所開示(上場規則による適時開示=投資判断に影響のある発生事実や決定事項を速やかに開示する義務)とに分けてその内容を示すようにしている。そのディスクロージャーは、投資家にとっては企業価値や投資リスクを判断する上で、最も重要なもので、最近までその充実の為の取組みが強化されていたが、次の様な問題も明らかにになっていた。
●法定開示で充実された四半期開示や内部統制報告書作成において、新興企業などの財務スタッフが手薄な上場企業では、負担感が重くなっていた。
●上場企業のごくわずかの一部に、売上げや利益に関する虚偽記載があった。
○投資家からみた企業価値を分かりやすくする為、時価会計への取組みが行われていて、可能な範囲でIRFS(国際財務基準)へ会計基準を近づける作業が行われている。(最終的に上場企業に対して、IFRSを採用するかどうかは、2012年央に金融庁が決定予定)

以上は法定開示についてだが、取引所開示はタイムリー・ディスクロージャーと呼ばれる適時開示が中心になっており、今回の大震災の影響については、このタイムリー・ディスクロージャーが重要になっていると考える。震災後の14日、15日に、大震災での被害状況に関して、被災された上場企業の殆どが被害の内容について公表を行っている。これは、内部統制制度の導入により、現場の把握が徹底され影響もあると信じたい。

 今後重要になってくるディスクロージャーは、震災の業績や資本政策への影響の開示であるが、上場企業におかれてはこの部分のタイムリー・ディスクロージャーの徹底をお願いしたい。
 取引所開示における適時開示での業績予想に関しては、一部企業が業界環境の不透明さから公表していないが、震災前には、この様な状況を改善する議論も取引所ではあったように聞いている。せっかく海外投資家からは日本経済の自力再生を信頼する声が多く寄せられているのだから、上場企業が市場におけるタイムリー・ディスクロージャーの意義を十分に理解され、その為に努力されることも信じている。

タイムリー・ディスクロージャーを徹底される企業へのサポートは、取引所と証券会社の重要な仕事になっている。

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ジャンル : ビジネス

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