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証券仲介業の現状
☆証券仲介業の現状について~改訂版~

証券仲介業(金融商品仲介業)については、販売チャネルの拡大や異業種との協働など業界からの期待感は強かったが、制度が始まってまもなく7年が経過しようとしている。現状は、この3月末で621業者(個人172人を含む)と、平成22年度は127業者増加しているが、証券仲介業への証券会社の取組みについては各社で相当な温度差があるようだ。

そのことと証券仲介業の今後の発展性について考えてみたいが、先ずは証券仲介業の概要を簡単に確認しておくと次の様なものだ。

①証券仲介業は、証券会社の専属代理店ではない。つまり、証券仲介業者は複数の証券会社の代理店(金融商品の販売を仲介すること)となることが出来る。
-複数の証券会社の代理店となっているケースは、証券仲介業者全体の43%(269業者)

②しかし、投資家の口座は仲介する先の証券会社に開設するので、複数の証券会社の投資家口座を管理する必要がある場合は、証券仲介業者自らが行う必要がある。
-複数の仲介を行う業者側の実態は、金融商品によって証券会社を使い分けているケースが多い。

③また、金融商品を販売(法的には仲介)した際の販売責任は証券仲介業者(金融商品を販売する為の外務員資格が必要)が負うが、その管理責任は金融商品を卸す証券会社側にある。つまり卸元の証券会社が証券仲介業者のコンプライアンス管理を行うことになる。なお、金融機関が証券仲介業者となる場合は、証券会社側のコンプライアンス管理は必要ない。
-複数の証券会社の代理店となっているケースは、主たる証券会社がコンプライアンス管理を行う。

つまり、制度的には証券仲介業は独立性の強い販売者だが、実務的には金融商品や金融サービスを提供する証券会社側の負担(バック・ミドルオフィスのコスト)が重いものになっている。この為、大手証券で証券仲介業に取り組んでいるのは、実質的には日興と三菱UFJの2社のみで、三菱UFJの方は基本的には自社専属の証券仲介業契約を求めているようだ。なお、複数の大手証券を仲介するような証券仲介業者はいない。大手証券の販売チャネル拡大としては、IFA(Independent Financial Advisor)と呼ばれる社内の歩合制外務員を拡大していくことが主な戦略になっているし、銀行系の証券会社に関しては、銀行などとの相互代理店方式による証券仲介業がチャネル拡大戦略の中心になっている。

 次にネット証券の取組みだが、証券仲介業が対面営業を前提にしていることから、SBIや楽天の様に旧来のネット証券ビジネスモデルから対面ビジネスへの拡大を前提にしていなければ取り組む意味はない。現在、SBIは137業者、楽天は15業者だか、両社とも豊富な金融商品やサービス提供でファイナンシャル・プランナーのコンサル会社や他社で証券仲介業を営んでいる既存業者を取り込んでいるようだ。

 その他に実質的に証券仲介業制度に取り組んでいる中堅中小・専業証券会社は19社あるが、ここで仲介業を使う投資家の立場から考えてみたい。オンライン投資家が、対面営業である証券仲介業者を使うことはない。また、一般の投資家が敢えて証券仲介業者に助言を求めることも考えにくい。そうすると、証券仲介業が成り立つ為には、顧客である投資家に対して金融商品提供以外の付加サービスが提供されなければならない。その不可サービスとは、ファイナンシャル・プランナーのような投資助言業だったり、税理士のように資産家の資産管理に助言を行うものだったりするが、いずれも投資家との関係が強くなければ成り立たない。米国で成功していると言われる証券仲介業のビジネスモデルは、大手証券からセールスが顧客を連れて仲介業者として独立するものが中心だが、その為には証券仲介業者に対して十分な商品供給と高いマージン率が必要だろうし、何よりも資産管理型の営業が浸透し、顧客との関係が強いセールスがいることが前提になる。成熟した投資社会が必要なのだが、日本で本格化する為には今一つハードルが高いように思える。

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