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2017/08
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大規模ファイナンスとしてのライツ・イシュー事例:タカラレーベンの場合
最近、日本語の定義が曖昧になっていて、“新体制”というのは、普通ならトップを替えて新しい体制を作る事を言うが、トップ以外を替えて行うことも含むようだ。普通の個人の感覚からすると、トップが替わらなければ、体制は新しいと言えないと思うが、この様な曖昧さは子供の教育に良くない。

 大規模ファイナンスの“大規模”についてはもう少し質の良い曖昧さだろう。この大規模ファイナンスとは、大企業の何千億円を超す公募増資を指すだけではなく、大規模なダイリューション(既存株主の持分の希薄化)を引き起こす公募増資や第三者割当増資を指す。日立やメガバンクが数千億円調達することを指すだけではなく、時価総額90億円程度の会社が50億円程調達(希薄化率約36%)するような場合も含む。この後の方の資本調達を公募増資で行えば、普通の大規模ファイナンスだったが、タカラレーベンの場合、大規模なダイリューションを起こさないで、大規模な割合で発行株数を増加させるような大規模ファイナンスを昨年3月~5月に実行した。所謂、日本最初のライツ・イシューである。
(更に日本語を曖昧に使い、読まれている方々には申し訳ありません)

このタカラレーベンのライツ・イシュー事例を、今一度見直してみたい。

☆ライツ・イシュー事例:タカラレーベン
 
・昨年3月5日、株価559円の時に、株主全員に1株につき1ライツ(1株300円で新株を購入する権利=新株予約権)を付与した。
・そのライツは東証に上場し、昨年4月1日から5月23日まで33日間売買された。
・同年5月末までに、95.7%のライツが行使され47.5億円が調達された。
・失権(未行使)となったライツは71万ライツで、全体の4.3%。
事実としてはこれだけで、初めてのライツ・イシューは大規模ファイナンスとしては成功したと言えるが、株主にとっては希薄化を起こさずに選択肢が広がった意義が大きかった。

【通常の大規模な公募増資の場合の株主の選択】
A:保有株式を一旦売却(値決めにかけて下落する場合が多いので)
B:そのまま保有し続ける
A´:Aの後、値決め後、買い戻す。(若しくは公募株を購入。但し、公募が人気化した場合には購入できないリスクもある。また、新株を販売している証券会社に口座がなければ、申込みが間に合わない場合も。)
※A、A´、Bの何れの場合も、大規模な希薄化は起きる。

【ライツ・イシューの場合の株主の選択】
A、A´(ライツ・イシューの場合、値決めがないので権利落ち後の買戻し)、Bの各選択は可能だが、加えて、
C:割当られたライツを、時期を見て、市場で売却
D:ライツを保有し、権利を行使して新株を購入
※希薄化は原則的には起きない。


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