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ネットで投信を売るということ、買うということ
投資信託を販売することで、リテール対面の証券会社は投信を含む金融商品の販売業へ変わっていったが、嘗ての本業だった株式の売買について、個人投資家の取引の8割以上(ネット大手5社利用分では2010年の売買代金ベースで71.5%)がネット利用となっている。一方、投信のネット販売の方は、2010年の設定額ベースでネット大手4社(松井は投信販売を行わない)分1.6%(3713億円)となっていて、ネット証券側からすると、もっとネットで投信は売れるはずだということで、投信販売の為の共同プロジェクトが3月から始まっている。リテール対面の証券会社の立場は、投信の販売は個人のある程度まとまったお金を、投資信託という難しい商品に投資してもらうので、しっかり説明しなければということで、営業員が1時間近くかけ内容とリスクの説明を行う。その代り、3%程度の販売手数料を投資家からいただく。ネットで投信を売るという事は、このリテール対面営業で行っているプロセスを、投資家自らが行うように仕向けるという事だ。その為に、販売手数料は課せられない。(投資家が自ら選ぶので当然だが)

 難しい金融商品(株式や債券に比べて)と言われる投信は、その内容を説明する目論見書が100ページを超えるものもあり、これを本当に投資家がネット上で読んで理解し投資判断を行うことが可能なのかというのが対面営業側(証券・金融機関)の言い分となっている。

しかし、以下の様な販売環境の変化は、投信のネット販売を促進する可能性がある。
○昨年の7月から投信目論見書(交付目論見書)が簡素化され、記載内容も平易化が試みられている。
○ウェブ技術の発達で、営業員が今まで対面で行っていた投信内容の説明は、ウェブ画面上の動画を使って、運用会社自らが行うことが可能となっている。(但し、投資家がクリックする必要がある)

 ただ、これらは個人投資家がネット上で投信を選んでからの話で、実際に選ぶまでのプロセスが必要だ。このネット上での投信の選択については、情報ベンダー・ネット証券其々が工夫を凝らして対応しようとしており、投資目的や売れ筋、投資テーマ別に選択させ、目的の投信に辿り着く。そこで初めて目論見書を見て説明を聞こうかという事になるが、このネット上での投信選択の仕組みは、まだ目論見書等がネット上で全て開示されていないので、選択から実際の購入行動へ繋がる部分が未だ試行的に思える。

 また対面営業では、投資家や営業員自身が投信を選択して売るという事が少ないが、これは投資テーマを決めて、このファンドを新規設定し、一定期間に集中して販売活動を行うという方法が日本では定着している。

 この為、投信のネット上での販売で、どの様にマーケッティングを行っていくのかが課題となっていたが、ネット大手4社の共同プロジェクトでは次の様な試みがなされている。
・4社で共同の投信販売マーケティング活動を行う為に、共同ウェブ画面を立ち上げ、イベントや書籍出版・広告記載などを共同で行う。
・共同販売の投資信託を新たに設定し販売する為に、運用会社を集め新投信のコンテストを行う。
・このコンテストを行う過程で、各社の注力される運用テーマ明確化され、それに沿ったプレゼン資料も作成される。
・選択された運用会社によって、Web上での投信の運用方針が明らかにされ、その投信の内容等について詳細な説明の動画・資料(目論見書等)が提供される。また販売開始に当たり、関係各社共同の宣伝広告を行う。

 注目しているのは、このコンテストから投信共同販売広告までの動きがイベント化されて、個人投資家に対するプレマーケティング活動となっていることだ。ネットでの投信販売も、個人投資家の選択に頼らなければならないが、今まで主要な証券会社と運用会社の間で行われたいたような事を、イベント化しその選択過程を明らかにすることで、個人投資家の注目を集めていく販売手法に期待している。

但し、投信のネット販売で最もメリットを受けるのは、ネット証券ではなく、このネット販売に対応する運用会社の方ではないだろうか。
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