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2017/10
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デイトレードについて=その1
 デイトレードは、インターネットを使って、個人投資家に日に何度も頻繁に売買を繰り返す。この事が良し悪しの議論はするつもりはないが、日中頻繁に売買を繰り返す者としては、証券会社の株式トレーダーによる日々のトレーディング、海外投資家や一部の機関投資家が使うアルゴリズム取引によるシステム上の自動売買がある。証券会社のトレーダーは、許された資金と時間の中で収益を上げようとするし、アルゴリズム取引は纏まった株数の売買を行う投資家の売買単価を下げる為に行うとされているが、個人投資家であっても短期間の利益を求め、売買単価を下げようと頻繁に売買を繰り返すことは可能だろうか。

この事が可能となる為には、次の2つ前提が必要になる。

①売買に伴うコストが非常に安い。=具体的には個人投資家が利用する証券会社に支払う売買手数料。信用取引などの金利相当分コスト。CFD取引にあっては、売買スプレッド。
②頻繁に売買するものは、頻繁に決済され、次に取引に備える必要がある。

現状を考えると、①の個人投資家は支払う売買関連のコストは、ネット証券間の競争により国際的にみても異常に安いものになっているので、第一の条件はクリアしている。むしろ個人の頻繁なデイトレードを妨げているのは、②の取引決済に係る問題のようだ。この決済問題を、以下の様な実例を用いて考えてみたい。

A:現物取引=100万円でX銘柄を買って、それを当日中に売ることまでは可能だ。しかし、同日中にX銘柄を売却した資金を使い、Y銘柄を購入することは出来ない。これは、売買注文を執行する証券会社のシステム上で、X銘柄の売買が、取引所の決済システムと確認できない内には、同じ資金を使った新たな注文が出来ないことによる。ちなみに、証券会社と取引所(決済機構)の確認作業は、現状では取引終了後の1日1回なので、翌日ならX銘柄の売買代金を利用してY銘柄を買い、かつ買ったY銘柄を売却することも出来る。

A´:現物取引に於けるループトレードの解禁=2001年金融ビックバンの一環として手数料自由化と共にループトレードが解禁された。これは取引注文を投資家から受ける証券会社が、顧客の未決済の売買注文を管理し、その範囲内で新たな売買注文を受けること可能とした。なお、金商法内閣府令では信用取引以外の差金決済取引を禁止しているので、このループトレードは次の様な制約がある。
・X銘柄の売買なら、買い→売り→買いまで。次の売り注文を出す事は出来ない。
・異なる銘柄の売買を繰り返すループなら可能。X銘柄の買い→X銘柄の売り→Y銘柄の買い→Y銘柄の売り→Z銘柄の買い→Z銘柄の売り・・・
但し、このループトレードは証券会社自らのリスクで顧客の日計り商いの状況を管理しなければならないので、主要なネット証券及び一部証券でのネットトレード(現物取引)に限られている。

B:信用取引=100万円分のX銘柄を信用取引で買う場合、34万円分の現金か42万円の株式(掛目80%として)を担保として保証金に差し入れる。現行の取引所ルールによると、この保証金は取引の決済終了までは他の取引に利用することが出来ない。しかし、昨年12月には個人取引増加の為、同一の保証金を日に何度も利用できるように取引所ルールの変更を東証・金融庁が検討していることが伝えられたが、現状はまだ正式な発表はない。若し、現物取引におけるループトレードの様に、同じ保証金(含む代用有価証券)を何度も同じ日に利用しようとすると、次の様なことが証券会社で必要になる。
・[X銘柄の信用取引売買→Y銘柄の信用取引売買→Z銘柄の信用取引売買・・・]=当初保証金の管理→X銘柄の売買損益を加算した証拠金の管理(代用有価の場合、その時の時価で値洗いすることを含む)→Y銘柄の売買損益を加算した証拠金の管理(代用有価の処理は前の取引と同様に行う)・・・
つまり、証券会社は保証金・代用有価証券をリアルタイムで評価し直し、次の取引に備える必要が出てくる。

C:CFD(差金決済取引)=この取引は、証券会社と個人投資家の相対取引となるので、取引所取引で禁止されている差金決済とは異なる。また、信用取引の様にレバレッジを掛けることが前提となるので、店頭デリバティブとして区分され、個別株CFD取引としてレバレッジ5倍までの取り扱いとなる。100万円分のX銘柄を、CFD取引で行う場合、20万円の証拠金が基準となる。このCFD取引は、リアルタイムで証拠金の値洗い(建玉の時価評価)を行うが、証拠金は日に何度でも利用することが可能となる。つまり、X銘柄を日に何度でも値洗いした証拠金の範囲で売買することも、Y銘柄・Z銘柄と商い続けていくことも可能となっている。但し、投資家の支払いコストは、CFD売買手数料・スプレッド・金利相当分と現状の信用取引よりは割高になっている。

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