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株式取引での仮需要の認識
仮需要とは少し硬い言葉ですが、その一般的な意味は、「価格の上昇や物資の不足が予想されるようなときに、在庫増加や投機的なねらいから生じる需要。」(大辞林)とされています。この言葉を証券用語として使う時は、ほぼ信用取引を指しています。それで、投資家が株式の仮需要を推し量るものとして、信用取引の残高は重要なものでした。例えは、信用の買い残高が急増すれば、将来の上値が重くなるのではと推測したり、逆に信用売りが多ければ、取組状況が良いとして値上がりを期待したりするのが一般的です。

ここで、信用取引の基本的な仕組みをおさらいしておきます。
・信用買い(空買い)=担保の最大3.3倍まで買うことが可能です。この必要な資金は、証券会社が投資に融資するという仕組みなので、証券会社にとって投資家の信用リスクを管理することが重要になります。
・信用売り(空売り)=株式を証券金融会社若しくは証券会社から借りて売ることが可能です。金融商品取引法では、株式が無くて売る“空売り”を禁止していますので、対象とする株式が借りられることが、信用売りの前提となります。つまり、借りられない株式は信用売り出来ないということになります。

 以上の信用取引による株式の仮需要は、主に個人投資家によるものです。この個人投資家による株式の売買は、残念ながら縮小傾向にあり、先週(8/29~9/2)の東証(3市場)における売買シェア(売買代金ベース)は、全体の16%(この内信用取引分は6割)です。

 市場取引の57.3%を占める海外投資家や16.7%の証券会社の自己売買部門も、仮需要がありますが、空買いの時は資金を、空売りの時は株式を、借りて売買するという構造は、基本的に個人の信用取引と同じものです。但し、この仮需要の為に資金や株式を借りている状況は公表されないので、個人投資家には、海外投資家の仮需要は解り難いものとされていました。例えば、海外投資家は信用取引を使わないで、自ら資金や株式を調達しますが、個人投資家の約3.5倍売買を行う海外投資家の仮需要は同じく信用取引の3.5倍の仮需要あっても不思議ではありません。しかし、海外で行われる資金や株式の貸し借りを補足することは現行の制度では出来ません。ただ、日本株ならば最終的には日本で決済(証券保管振替機構)されるので、株式の移動の動きから、貸し借り等の状況を推測することは可能です。可能ですが、現在はその様な個別株式移動の報告制度がないので、今後の制度改正を待たなければなりません。

 海外投資家の仮需が全く解らないかというと、金融危機後に導入された大口(発行済みの0.25%以上)の空売りポジションを保有した場合の報告制度で、ある程度の推測をすることは可能になっています。
最近(9/2公衆縦覧分、実際の取引は8/31か9/1)の状況と信用取引の残高状況を注目銘柄で具体的に比較してみると以下の様な状況が分かります。

・五洋建設(1893) 大口空売り 3件 1725万株 信用売り760万株 信用買い2396万株
・太平洋セメント(5233)大口空売り 6件 3577万株 信用売り6225万株 信用買い7951万株

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