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2017/11
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再び注目されるコーポレートガバナンス
 大王製紙やオリンパスの件で、再びコーポレートガナバンスの在り方が注目されている。両社とも事件と呼ぶような事態になりそうだが、詳細な解明とその説明が待たれる。
誰が、株主や投資家、そして取引先や従業員などのステークホルダーに説明していくかというと、当然両社の経営者=取締役ということになるが、今回の件に関して両社の取締役会の監督機能や監査役会のチェック機能が正常に働いていたのか検証される必要があるだろう。自ら検証できなければ、外部の識者による第三者委員会の調査ということになるのは、過去の上場会社の不祥事で辿ったことだ。
 コーポレートガバナンス改革はもう十年来のことだが、個人も企業も完全に不祥事がなくなるということはなく、企業においては、どうチェックしていくかという態勢整備に注力されていて、その情報公開が内部統制報告書(金商法)やコーポレートガバナンス報告書(取引所)となっている。
ちなみに、両社のガバナンス強化の上場は次のようなものだ。

【大王製紙】
・オーナー型企業と言われるが、支配株主はいない。
・取締役会は13名の取締役で構成あれているが、社外取締役はいない。
・監査役会は5名で構成され、うち3名が社外監査役だが、このうち2名は会社と顧問契約や何らかの利害関係がある弁護士であり、当社が規定する独立役員に準じるものは1名のみとなっている。

【オリンパス】
・支配株主はいなく、筆頭株主は日本生命の8.2%保有。
・取締役会は15名で構成されており、うち3名が社外取締役。
・その3名は、医学博士や日経グループの経営者・投資コンサルタントで、いずれも会社との利害関係があるので独立役員ではない。
・監査役会は4名で構成され、うち2名が社外監査役。そのうち1名が独立役員となっている。
・社外取締役や社外監査役へのサポート体制は、取締役会の事前の資料配布および説明としている。

上場会社においては、その経営は業務執行の権限と監督責任が形式的には分離されるようになってきているが、特に監督機能を有する取締役会には外部の視点でチェックが必要とされ、その為、企業活動や経営陣とは直接利害関係を持たない独立性の強い社外取締役が望まれている。現在の会社法に定める社外取締役や社外監査役の規定では、社外という名称のイメージに反して企業との利害関係がある場合が多く、外部チェックという機能を果たしているかどうかが疑問視されていた。
これに対して東証が上場規則(企業行動規範)で、独立役員(取締役でも監査役でも可)を1名以上採用すべきとして2年近く経過したが、本年7月末時点では東証上場の2271社中で、独立役員未採用会社は3社のみで、99.9%の採用率となっている。但し、その内7割は監査役のみで、取締役での独立役員の採用は3割に過ぎない。

独立性の高い取締役を採用しない主な俗説としては、会社の業務が分かっていないとか適切な人材不足を上げるケースが多いが、むしろ自社の内部統制システムなどの利用で、外部からのチェックに対する支援が必要なのではないだろうか。日本の株式市場再生の為にも、今回の2社の事件を機に、再びコーポレートガバナンス強化への取組みが行われることを期待したい。

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