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2017/11
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インサイダー取引に係る問題の概要=後編
 前回に続いてインサイダー取引に係る現状の問題について触れておきたい。後編のポイントは、海外での日本株取引に係るものと、企業活動に及ぼす影響について。
【海外での日本株取引等に係るもの】
昨年、欧米の機関投資家から指摘されたことに、日本の大企業の大規模な公募増資の際、公表前に特定の海外投資家に需要をヒアリングする(主幹事証券が)慣行が、海外ファンドなどの事前の売りを誘発しているのではないかとの指摘があった。この問題に関する指摘は以前からあったが、今や取引の6割を占める海外投資家の、海外での日本株取引に関する不公正取引(インサイダー取引や相場操縦行為)の摘発は難しいのではと見られていた。しかし、香港やシンガポール当局等による以下の摘発が行われている。
●平成15年2月:三井住友ファイナンシャルグループの優先株3000億円発行に係るインサイダー取引で、シンガポール政府投資公社が公表前に三井住友ファイナンシャルグループ株式を売却、優先株発行による普通株価格下落による損失を回避した件。シンガポール通貨監督庁が摘発。
●上記のファイナンスで、英国のヘッジファンドが同件の公表前に三井住友ファイナンシャルグループ株式をインサイダー取引として売却した件。英国金融サービス機構が摘発。
●平成15年12月:住友軽金属の新株予約権付社債(CB)発行に伴い、クレディスイス香港のトレーダーが公表前にインサイダー取引として同株式の売付けを行った件。香港の証券先物委員会が摘発。
●平成18年7月:日本航空の公募増資に絡んで、香港のファンドは値決め日の大引け間際に大量の空売りを行い、決められた決済日に決済を行わないフェイル(ネーキッド・ショート)を発生させ、その半数を公募株の割り当てで解消した。日本の空売り規制違反(当時はネーキッドショートが明確に禁じられていなかったので、売り下がりを禁じたアップティック・ルール違反)及び相場操縦行為。香港の証券先物委員会が摘発。
また、日本の証券取引等監視委員会は、次の海外事案を摘発している。
●平成18年3月期決算:旧ジェイブリッジ(9318)の大幅な業績下方修正に係り、同社経営者がシンガポールの金融機関に解説した法人名義(英領ヴァージン諸島国籍)口座を利用して、公表前に保有していた同社株式をインサイダー取引として売却した件。
【企業活動に対する影響について】
金融商品取引法に定められる原稿の重要事実の数値基準などが、本来のインサイダー取引を防ぐ観点からみて企業再編活動に支障をきたしているか如何か、金融審議会で検討されていたが、以下の様な点について規制の見直し案が示されている。(12月15日)
○純粋持株会社の場合、一般の事業会社に比べ収益が事業子会社からの配当などに限られる為、重要事実(インサイダー取引の対象)に該当する数値水準が低く、一般の企業活動に支障をきたすこともあった。その為、グループからの収益が80%以上の純粋持株会社の場合は、重要事実の基準を連結ベースの数字で判断するように変える。
○組織再編の際、消滅会社が保有する取引先の株式(上場企業)を存続会社に承継する場合、インサイダー取引規制の対象となっていたが、この株式が承継資産の20%未満の場合、インサーダー取引である可能性が少ないとして、適用除外とする。
○組織再編の対価として、消滅会社の株主に対して自己株式を新規に発行する場合は問題なかったが、金庫株(存続会社が既に保有している自己株式)を割り当てる場合、規則上の売買に相当しインサイダー取引に該当する可能性があった。これを適用除外とする。

以上の4項目は、ルール・上場企業の態勢・海外も含めた監視体制・企業活動に支障ある部分の修正となり、時代に合わせて常に見直しが必要だろう。

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テーマ : 証券・金融関連業務
ジャンル : ビジネス

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(非公開コメント受付中)

No title
とても魅力的な記事でした!!
また遊びに来ます!!
ありがとうございます。。


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