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2017/08
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空売り規制について―本当はどうなんでしょうか?
先週末から”空売り規制”継続にかんする佐藤金融庁長官のコメントが流れ始めている。
昨年10月末に規制強化をした時は、東証を始め・業界の識者と呼ばれる人たちの反対意見が強かった。
ここで、もう一度”空売り規制”の内容について、考えてみたい。

金商法で定められる空売り規制とは、
(1)原則直前の価格以下での空売りを禁止した価格規制
(2)売付けが空売りであるか否かの別の明示・確認を取引者等に義務付ける明示・確認義務
であるが、昨年から一時的に追加されたのは、

(3)各取引所における、全銘柄合計及び業種別の空売り状況の日次公表(昨年10月14日以降)
(4)売付けの際に株の手当てがなされていない空売り(Naked Short Selling)の禁止(昨年10月30日以降)
(5)一定規模(発行済株式総数の原則0.25%)以上の空売りポジションの保有者に対する、証券会社を通じた取引所への報告の義務付け。取引所による当該情報の公表。(昨年11月7日以降)
となっていて、この3月までの時限立法措置であった。

この(4)、(5)の3月末までの措置を、相場が安定するまで延長する金融庁の考えが流れた。
今回も、この業界は反対するのだろうか?
確かに、金融機関にとって報告・公表とは手間がかかるし、取引の高速化に対して、何らかの支障が出るかもしれない。また、大義名分は、流動性の確保に問題が出る可能性があると、いつものように言うのだろう。

規制強化というのは、市場関係者にとって確かに好ましいものではないが、この際、(4)の手当てがなされていない空売り(Naked Short Selling)に対しての、ヘッジファンド等から注文を受ける証券会社の有り様も、もう一度考えてみる必要があるのではないか。
 筆者は、空売りに反対しているのではなく、Naked Short Sellingで多用されるフェールについて、やはり問題があるのではないかと考える。
とにかく売りたいから、大量に売る、で、それから決済の為に借りる株を探す、結局4日以内に探しきれずに一部決済が未済になり”フェール”する。受けた証券会社は、株を渡す相手証券会社にフェール手数料を支払う。そして、また探す。
 こんな姿が、本当に流動性確保の為に必要なのだろうか。
プライムブローカービジネスという名の元に、ヘッジファンドに信用供与し大量の注文を受ける、で株の手当は後からする。これはイノベーティブで健全な取引で、流動性の確保の為に本当に必要なのだろうか。
 勿論、空売りも市場の流動性確保の為に必要な取引だが、その為にはちゃんと株を借りて売るべきであり、業界はNaked Short Sellingを認めさせる努力をするのではなく、株のレンディング市場の整備にこそ尽力すべきである。

 


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