*All archives* |  *Admin*

2017/09
<<  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30  >>
コーポレートガバナンス強化の仕組みとしての社外取締役
オリンパスや大王製紙の件で、再び日本の上場企業のコーポレートガバナンスが問われている。上場企業の経営者の独断専行が行われないよう、外部の牽制機能として社外取締役の機能が期待されているが、これは、あくまでも株主や投資家の立場からなので、実際の“社外”の意味は少し異なる。

会社法で定める処の“社外”取締役の要件は、会社に所属していないことは勿論、その会社と子会社に過去5年間役社員として在籍していなければOKだ。親会社からは勿論、主要な取引先、コンサルティングの依頼先など、経営陣と利害関係があっても “社外”取締役となることが出来る。会社法は、全ての株式会社を前提としているので、ある意味では当然だったかもしれない。しかし、株主や市場が求める“社外”とは、経営陣への牽制機能であり、その為には経営陣から経済的には独立した存在でなければならない。

よって、取引所では上場会社に対して、経営陣からの独立性の高い独立役員の設置を上場企業に求めている。これは、社外取締役においても約半数の上場企業しかの導入していない実績を踏まえ、東証が定める独立性の基準を満たす社外取締役か社外監査役(殆どの上場企業で半数以上が社外監査役である必要がある)であれば良しとした。

取引所が定める独立役員の要件は、唯1点で“一般株主と利益相反が生じるおそれのない”ということだが、ただしその独立役員が、直接及び間接的(近親者が該当)にも上場企業と経済的関係が強い場合は開示するという牽制機能がついている。

この制度は2010年に導入されたが、オリンパスも大王製紙もこの制度では、社外監査役のみを独立役員としていた。よって、オリンパスの独立役員は、代表取締役解任の決議に参加する権限を持っていなかったし、大王製紙ではファミリー企業の私物化が起こりやすいような企業グループの形成に異議を唱える権限もなかったということになる。また、独立役員とはならない社外役員でも、会社との取引や役員相互就任、あるいはこれらの会社からの寄付と受けている場合もあった。

本来なら、独立性の高い社外取締役導入を上場会社に義務付けるというのが、コーポレートガバナンス強化の目的に沿っているように思うが、これが上場会社の実態が遠いのと、現在法制審議会で会社法の見直しが為されているので、こちらの法改正を待たなければならない。

但し、取引所は独立役員及び社外役員の開示を強化することで、株主や投資家がガバナンスを判断しやすくするよう上場制度を見直す。会社との間での取引関係、社外役員を相互に就任させる関係、会社から寄付金等々を受ける関係に関する情報開示を徹底し、この3月期決算会社に対応できるよう5月を目途に実施する。

一方、法制審議会では既に会社法改正に対して中間試案が公表されているが、社外取締役の選任の義務付けについては、以下の3案併記となっている。
A案=公開会社でかつ大会社である場合に、義務付け
B案=有価証券届出書の提出を行う会社に、義務付け
C案=現行法を見直さない
取引所や投資関連諸団体は、マザース上場企業など、会社法上の大会社に該当しない場合があるので、B案を支持している。また社外取締役の要件として、親会社の役社員を除く案多く支持されている。

ただし、コーポレートガバナンスの仕組みをチェックして投資家に伝えるのは、やはり取引所を含めた市場の基本的な機能だろう。
スポンサーサイト

テーマ : 証券・金融関連業務
ジャンル : ビジネス

Secret
(非公開コメント受付中)

No title
とても魅力的な記事でした!!
また遊びに来ます!!
ありがとうございます。。
最新記事
カテゴリ
最新コメント
プロフィール

ポーラスター

Author:ポーラスター
2009年1月スタート

最新トラックバック
月別アーカイブ
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

リンク
RSSリンクの表示
参考文献
QRコード
QRコード