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2017/09
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取引所のIPO活性化策について
日本の資本市場に関する様々な問題への取組みは、最近は取引所中心に行われることが多い。日々動く市場相手なので、当たり前の事かもしれないが、法律や業界のルールを改定する前でも、取引所の諸規則をかえることでスピード感のある対応をしている。最近のコーポレートガバナンス強化の取組みなどみていると、やはり取引所中心に日本の資本市場がまわっていると率直に感じる。

 東京証券取引所は昨年12月に、雇用の大部分を支えるなど日本経済において重要な役割を果たしている中堅・中小企業の活性化を目的に、施策を発表している。その概要は次の様なものだ。
(※以下は本則市場で、新興市場マザーズの基準は別)
      
① 経済情勢に合わせたIPO(新規公開)の為の上場基準の整理・緩和
形式的な基準を以下の様に整理している。
・利益基準について
経常利益及び税金等調整前当期利益→経常利益
これにより、特別損失が発生した場合でも上場申請が可能となる。また、利益水準について2年間で総額5億円以上とすることで、直前の一時的な業績悪化の場合でも上場申請を可能とした。なお、この利益基準を満たせない場合は、上場時の時価総額基準で救済されるが、この数値を1000億円以上から500億円以上に引き下げた。
・純資産の額は、上場時点で10億円となる見込みがあることして、上場時点の数字で判断することにした。
・上場審査に要する時間を標準審査期間3ヵ月と定め、審査スケジュールを予め提示することで上場時期の予見性を向上させた。
・直接一部に上場する場合の時価総額基準を、500億円から250億円に引き下げた。

②一部指定のルールの合理化
既に上場している企業が、東証一部に指定替えする際の審査に関して、審査内容を簡略化・整理している。具体的な一部指定基準は下記の東証HPへ
○一部指定基準

なお、一部に指定替えされれば、流動性も向上して株価も注目されるようになる。
みずほ証券リサーチ&コンサルティングは、次のレポートを公表している。(3月15日)
○東証一部指定候補銘柄を探る

③IPOに関する情報発信の強化
取引所が各地でIPOの説明会を積極的に行うのは、当たり前のことだろうが、実際企業を取引所まで誘導してくれるIPO対応可能な証券会社の機能が必要だ。IPOの検討段階であれば、財務的な検討などは、会計系のコンサルティングでIPO準備を行うことが出来るが、実際の上場申請は証券会社を通じて行わなければならない。東証は新規上場の主幹事業務を円滑に実施できる証券会社の一覧をHPで公表することを始めた。
少し厳しいかもしれないが、投資家や利用した上場企業からみたパフォーマンス評価があれば、もっとリストは有効になると思う。

○主幹事候補証券会社一覧

※以上の東証上場規則に関する改定は、3月9日から施行されている。

今回のテーマは、あくまでも既存産業の活性化策としての中堅・中小企業向けIPO活性化策だが、新規産業育成目的の新興市場マザーズでのIPO活性化策は、昨年の3月から東証において実施されている。

○マザーズの信頼性向上及び活性化に向けた施策の概要

なお、IPO活性化は資本市場の需要な政策だが、市場からの退出基準の厳格化や、その受け皿としてのフェニックス市場(上場廃止銘柄の店頭取引市場)の整備も急ぐべきと考える。
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