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リーマン破綻と日本の決済システム
 日本にとっても、戦後最大の金融機関の破綻となったリーマン・ブラザーズ証券。
昨年9月16日に日本においても民事再生手続き開始の申し立てを東京地裁に行った後、市況は別にして、前回の金融危機1997の三洋証券破綻時に比べると、業界での混乱は、それほど大きくなかった感がある。
 それは、リーマン破綻後の、証券決済関連の対応が、比較的迅速に行われたからで、この事につき、日本銀行が、以下の検証報告レポートを公表した。
 概略は、国債取引に関しては、9月分だけでも数兆円規模あったようであるが、相対決済の部分は、取引相手の事後的キャンセルがなされ、その取引相手のポジション再構築も、数営業日で終了したようである。
また、国債の清算機関利用分・株式や上場デリバディブの取引所取引に関しては、各清算機関による一括清算がなされ、資金の支払・玉の引渡等も、概ね9月中に解消した。9月中は大幅にフェールが増加したようではあるが、このリーマン関係の清算による損失は、リーマン提供されていた担保の処分で充足されたようで、各清算機関の資金繰りにも、問題は生じなかったとのことである。
 前回の金融危機後、清算機関機能の強化をしてきた事や、DVP取引の普及で、危機の拡大は決済面には防げたということだろうか。

 ただし、今後の課題として以下の点を挙げている。
(1)清算機関におけるCCP(Central Counterparty)機能の向上
 ・フェイル解消対応の更なる迅速化
 ・資金調達対応の安定性向上
 ・所要担保額計算に関するモデルの精緻化
(2)清算機関のカバレッジ拡充
 ・参加者、対象取引の拡大
(3)その他市場全体として取り組むべき課題
 ・国債決済サイクルの短縮(T+1化)

 国債取引に関しての清算機関利用は、4割程度なので、取引参加者の努力は、まずはここからかもしれない。
一方、上記ではカバーされない相対取引についてのカウンターパーティーリスクは、自己責任ということだろうか。
折しも、CDSについては店頭ディリバティブであるはずだが、その影響が大きかったことから、清算機関を作ろうという動きが強まっているようにも思う。
 いずれにしろ、コストやリスクを負担すべきは、取引参加者である金融機関の問題であるから、当然参加者の自覚が求められもする。

リーマン・ブラザーズ証券の破綻がわが国決済システムにもたらした教訓
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ジャンル : ビジネス

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