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Jリートの現状と改革への動き
Jリートは2001年9月に2銘柄が上場して既に10年以上経つ。その間に、約7兆円の商業用不動産の受け皿となり、投資家には約10年間で年率3.7%の運用利回り(ニッセイ基礎研究所調べ)をもたらしている。このJリートの現状と改革への動きについて簡単に触れておきたい。

【投資家にとってのJリート】
不動産証券化協会が昨年実施した調査によると、個人投資家のJリートに対する認知度は32%でこの数字はFX取引の37%より低い。もっともリート先進国の米国では、約8割以上がファンドに保有されており、個人投資家保有は12%に留まる。投資家にとってリート投資の意味は、いくつかの商業用不動産に対して小口で投資でき、かつその投資口(企業の株式に相当)が上場されることで流動性も確保できる。
投資先の賃貸収入が分配金として投資家に支払われるが、上場されているJリート全体の利回りは2月末時点で5.3%と米国リートの3.7%に比べても高い水準を維持している。過去10年間をみても、分配金の水準は平均で5%を維持しており、問題はリート自体の市場での価格水準ということになる。こちらの方は、デフレ下の日本では致し方ないが平均で年率1.3%の下落となり、投資効率は差引きで3.7%となっている。(ニッセイ基礎研究所調べ)

【Jリートの基本構造とその問題点】
Jリートは株式やETFと同じ市場に上場されている。ETFは指数連動の上場ファンドだが、その指数を構成する株式や資産内容は毎日公表される。上場している企業は金融商品取引法に基づいたディスクロージャーを行わなければならないが、Jリートも同様の対応が必要だ。但し、Jリートはファンドなので、その設立根拠法は投信法となっているので以下の点が構造的問題となっている。

○ガバナンスの有効性
Jリートは投資法人だが、その組織は概ね株式会社を模して構成されている。ただファンドである以上、最小限の人員で構成されており、実務的なことは殆ど外部に委託する。その為、運用不動産を提供するスポンサー企業に相当の部分を頼ることになるが、反面、投資家や金融機関など資金の出し手に対してスポンサーはJリートの信用補完を行うメリットも上げられている。
問題となるのは、スポンサーと投資家が利益相反する可能性があることで、それをどう対処していくか金融審議会などではガバナンス体制の強化が指摘されている。

○資本政策の柔軟性
利益は殆ど分配金として配当するが、現行法だと利益を一定以上内部留保すると課税される。その為、上場企業の様に配当可能利益を使って自社株(リートの場合、自社投資口)取得することが出来ない。また社債は発行できるが、転換社債発行に関しては規定がない。株主割当増資となるライツ・イシューが出来ないのも同様だ。Jリートの今後の拡大や発展を考えた時、投資法人としてのこの様な資本政策の柔軟性があった方がベターだろうというのが行政や識者の考え方となっている。

○インサイダー取引規制の適用
現行法ではJリートはファンドであって企業ではないのでインサイダー取引規制の適用除外だ。しかし、前段で示した様にJリートとしての多様な資本政策が取れるなら、市場で流通している以上当然インサイダー情報を管理するべきだろう。

☆Jリートの基本的な仕組みと問題点
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