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2017/06
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改めて、市場対策を見直す
もう20年も資産デフレに晒されているのにと、多少泣き言が洩れそうなる日本の株式市場ですが、最近の動きも、世界経済の停滞を一身に背負っている感が拭えません。
そこで、改めて日本の市場対策の現状を見直してみました。

【公的資金による株式などの買入れ】
◎日銀によるETF、J-REITの市場からの買入れ(買入れ実務は、信託銀行が代行)
2010年12月から実施されたこの対策は、日銀が市場から直接買入れるという画期的なものでしたが、10月15日現在で既に、ETFは1兆4,493億円(取得枠の90.6%)、J-REITは1,043億円(取得枠の86.9%)取得されており、残っている枠が少なくなっている事とこの残存枠の有効期限が年内となっていることから、今月30日の日銀政策決定会合での取得枠の増額及び期限の延長などが期待されそうです。
◎日銀による金融機関からの株式取得
 これは既に取得が終わっていますが、金融危機以前で取得したものの内、未処分のものが1兆2,737億円(簿価ベース)、金融危機後買い入れたものが3,878億円(取得金額)となっており、2014年4月以降に売却が可能となります。

※つまり、現時点で日銀は合計3兆2千億円を超える株式等のリスク資産を保有している事になります。

◎銀行等保有株式取得機構による株式取得
 こちらは、金融機関からの株式買取りに加え、上場企業が保有する金融機関株式の買入れも行っていましたが、一旦取得した株式の処分を終えた後、金融危機後2009年3月より再び金融機関などから株式を買い取っています。9月末現在では、7,312億円に達しています。(取得期間は3ヵ月毎延長、現在は10月末までの買取りスケジュール)

※以上を合計すると、約4兆円の公的資金が株式を購入していることになります。

【空売り規制等の行政措置】
金融当局は、株価の下落を加速するような空売りを時限措置として禁止しました。
○売付けの際に株の手当てがなされていない空売り(Naked Short Selling)の禁止。
○発行済株式総数の原則0.25%以上の空売りポジションの保有者に対する、証券会社を通じた取引所への報告の義務付け。取引所による当該情報の公表。
これらの措置が、海外ヘッジファンドなどの個別銘柄の空売りに対して、その位効果があるか分かり難いものですが、少なくとも注文を仲介する証券会社に報告義務があることで、空売りの際の株式の手当ても確認しなければならないという構造になっています。

一方、上場会社が市場から株式を取得する際のルールを緩和しています。
○自己株取得の1日当たりの市場からの買付数量の上限は無しに(旧来は25%まで)、また終了30分前も買付可能に

※以上の措置は10月までですが、金融危機後は半年毎延長されています。空売り報告の恒久化などの議論もありますが、どの様な延長措置になるか、少しは強化を期待したいところです。

【税制による投資支援について】
○譲渡益課税の軽減措置
もともとは日本株の低迷に対する支援措置として始まったものですが、2014年からの少額投資非課税制度(日本版ISA)導入との引き換えで、撤廃が予定されています。この措置が、個人の日本株投資にどの位役立ったかという議論はありますが、税制面で日本の株式市場をサポートする今後の政策に期待したところです。

【日本株のプロモーション活動】
これらは、証券会社の仕事にも思えますが、東証が以下のキャンペーンを積極的に行っています。
○+YOU一人ひとりが日本経済(以下、東証HPより)
日本経済とは、何か特別な存在ではなく、一人ひとりが支えているもの。
いわば、"一人ひとりがニッポン経済"であると言っても過言ではありません。
だからこそ"あなた"にもっと主体的に"関わって"もらいたい。
あなたはもっと主体的に日本経済に関わることができるはず。
あなたは企業支援を通じてもっと日本経済を応援できるはず。
何故なら、あなたは日本経済を支えるかけがえのない一人なのだから。

以上の施策は、本来は目的が同じ日本市場の活性化にあるのですから、うまく連動して効果を発揮することに期待しています。


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