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2017/08
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M&A-情報管理と情報公開こそ全て
 株式市場が落ち着きを取り戻し、期末にかけて戻り歩調であるが、依然資本市場の環境は厳しく、投資銀行ビジネスも縮小している。しかし、その中にあってM&Aビジネスに関していうなら、関係者にお聞きしたところでは、例年以上の相談案件があるそうである。
 最も、これだけ経済環境か厳しくなり、企業経営も難しい状況になれば、業界でいうところの”売り案件”が増加しているのかもしれない。一方、企業価値についても、多少戻ったとはいえ、市場価値がこれ程低下しているのだから、買い手にとっても好機と感じる環境だ。
 M&A増加予想は、当然なのだろう。
 表題については大きく振りかぶってしまったが、公開会社のM&Aということに関して、日本において、このM&Aという手法を使いこなしていないように思う。
 それは、多分買い手の問題ではなく、対象となる会社、そして買い手・売り手を仲介するM&A業者(主に市場での仲介機能をもつ投資銀行)に関してである。
 先ずM&A仲介者としての投資銀行は、昨年問題になったM&Aインサイダー情報管理は言うに及ばず、企業側に一方的に寄った買収防衛策や企業価値算定に走るのではなく、市場の仲介者としての見識と情報をもって、M&Aに対応される企業を支援するべきである。
 また、企業にとっても、買収者からの情報を求めることは良いとしても、それが株主の利益を代表してる判断であるという根拠の情報を、公表すべきでもある。
 3月期末を控えて、決算実務と総会対応で多忙な企業が多いと思うが、今年の株主総会でも買収防衛策導入の企業は、また増加するのであろうか。
 買収防衛策導入に関して、昨年末の時点で、公開会社の約15%570社が導入しているが、株主総会では、外人機関投資家の殆どが反対し、国内の機関投資家の反対も増加している。
 そもそも買収防衛策は、濫用的買収者から企業を守ることにあるのではなく、究極的には株主の利益を守ることにあると、“近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方”(企業価値研究会2008.6)は指摘している。
 その為に、買収提案を受けた企業の取締役会が、買収者に情報を求めることが可能となったTOB規制改正が2006年12月に施行されている。
 株主が企業の経営者に求めているのは、形式的ですれ違うような買収者との会話にみられる、この制度の濫用ではなく、企業価値向上の為の真摯な会話と、そのプロセスの情報公開である。
 そもそもニーズや見解の相違のある当事者間を仲介すべきは、資本市場での株主と企業の仲介機能を持っている投資銀行であることを、M&A業務強化される投資銀行は、思い出して欲しい。

大和総研レポート
企業買収の買収者と被買収会社の交渉の適切性が問題に
買収防衛策を巡る近時の動向
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