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2017/10
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敵対的買収とは何かを考える
 11月15日に発表されたPGMホールディングス(2466)によるアコーディア・ゴルフ(2131)の公開買付け(TOB)は、久々の敵対的買収と報じられている。このTOBに至った経緯は、PGM側の記者発表文によると以下の様な概要になっている。

・本年、1月26日、PGMはアコーディアに対して経営統合を提案
・3月22日までの間、両社による協議・検討
・3月22日、アコーディア経営者の私的流用疑惑で協議打ち切り
・4月26日、アコーディア株の1.8%を保有するオリンピア(PGMの兄弟会社;親会社はそれぞれ平和(6414))が6月の株主総会に向け役員選任の株主提案を行う。所謂、プロキシーファイト。
・5月21日、アコーディアの経営トップが退任
・6月29日のアコーディア株主総会において、オリンピア側の株主提案が否決
・以上の経緯から、PGMはアコーディア側が統合提案を受け入れる可能性が低いと判断、事前の両社の協議なく公開買付け開始を決定

また、公開買付けは次のようなものだ。
・対象株式:アコーディア・ゴルフ普通株式
・公開買付価格:81,000円(過去6ヵ月の市場価格に対して、57.81%のプレミアム)
・公開買付期間:本年11月16日~平成25年1月17日までの38営業日
・買付予定株数:209,224株(下限)~524,105株(上限)
※応募が上限に達した場合、比例案分方式で決定

ここで敵対的買収の定義を確認しておきたいが、一般的には“上場企業の株式を、対象企業経営陣の同意を得ずに市場における買い集めによって取得すること。”(あずさ監査法人HPより)とするのが、最も簡略化された説明だろう。今回の件では、この定義に当てはめれば敵対的買収行為ということになるが、対象会社の株主や顧客であるゴルフ場の利用者にとって、敵対的なのかどうかは議論があるところだろう。

但し、今回の公開買付けにおいて、そのスキーム上注意を要する点もあると考えるので、指摘しておきたい。
それは、買収者が対象会社との経営統合を目的にした買収にも係らず、対象会社の50%までしか今回のTOBでは買付けない。その理由としては、対象会社の株式を半数取得したところで、両社の経営統合に向けたデューデリジェンスを実施したいとしている。一応、買収者側の表明としては、今回のTOBに応じなかった株主から再度対象株式を買い取る場合、今回のTOB価格を前提に検討する可能性があることは示されている。しかし、デューデリジェンスの結果、残った株主が不利になる条件変更(統合比率や買取価格)の可能性も残っている。
買収者の目的からすれば、TOB応募者から全て買い取る方がスキームとしてはスッキリしているが、買収資金の問題を指摘する関係者もいる。今回の買収資金は、420億円を超えるが、80億円はPGMの自己資金、340億円は親会社の平和からの融資とされている。
なお、金融商品取引法のTOB規制によれば、残った株主が不利にならないよう強圧的二段階買収を避ける目的で、三分の2以上を取得するTOBにおいては、応募者全員から買い取らなければならない義務を課しているが、今回は半数までなので、この条項に抵触しない。買収者のTOB成立後の対応が注目される。

【敵対的買収事例】(太字は事業会社による)
・村上ファンド⇒昭栄(2000年)
・スティール・パートナーズ⇒ユシロ化学工業(2003年)
・スティール・パートナーズ ⇒ソトー(2003年)
・夢真ホールディングス⇒ 日本技術開発(2005年)
・ライブドア ⇒ニッポン放送(2005年)
・楽天 ⇒東京放送(2005年)
・村上ファンド ⇒阪神電気鉄道(2005年)
・ドン・キホーテ⇒オリジン東秀(2006年)
・王子製紙 ⇒北越製紙(2006年)
・スティール・パートナーズ⇒明星食品(2006年)
・スティール・パートナーズ v. ブルドックソース(2007年)
※いずれも買収は成立せず


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