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J-REITのインサイダー問題とは
 インサイダー取引というのが、未公開の重要な情報を使った売買という定義なら、上場されているJ-REITにおいても、インサイダー取引が行われる可能性があります。しかし、現行ルール(金融商品取引法)では、J-REITのインサーダー取引に関して、法的処罰の対象とはなっていません。
 これは、平たく言えばJ-REITは実質的にファンドで、株式会社ではないからです。また、J-REITが投資している不動産物件などの純資産価値が価格に反映されるはずだとの考え方から、特定の情報によって価格が大きく動くことなどはあまり意識されていませんでした。よって、インサイダー取引に関する規制の対象外とされていました。
しかし、上場商品である以上、公正な売買取引がされる必要があります。金商法でいうところの不公正取引の対象となり、相場操縦行為や情報の不正な利用は現在でも罰せられます。

 また、金融審議会では、次の様な事例でJ-REIT関係者によるインサーダー情報の管理の必要性が示され、J-REITもインサーダー取引規制の対象とすべきとの方向性が示されています。

●公募増資公表後に、市場価格が大きく下げた事例=公募増資が公表されてから、払込金額の公表までの5営業日の間、8%の下落をした例
(上場会社の公募増資と同様に、J-REITであっても投資家にとっては公募増資が短期的価格下落を想起させる売り材料となっています。)

●業績予想の修正を公表後、市場価格が大きく上げた事例=直前期の実績を上回る翌期の業績予想を発表した翌日、市場価格が15%上昇した例
(上場会社なら当然の動きですが、業績の先行きを市場でどの程度織り込んでいたか、またそれまでそのような開示が行われていたかも注目する必要があります。)

●大口テナントの退去を発表後に、市場価格が大きく下げた事例=その総賃貸面積の1割以上を賃貸しているテナントから、賃貸借契約の解約通知を受領したことを発表した翌日、市場価格が10%下落した例
(上場会社は、売上げの1割が変動するような情報は、インサイダー取引の対象となる重要事実に定義されます。)

●スポンサーの異動を発表後、市場価格が大きく上げた事例=破綻状態にあった旧スポンサーから新スポンサーへの交代と、その新スポンサーによる第三者割当増資を発表、その2日後には市場価格が5割上昇

●倒産手続申立てを発表後に、市場価格が大きく下げた事例=多額の売却損発生が公表され、2週間後倒産手続きの申立てが発表、翌日は値付かずで、翌々日に約9割下落して取引
(上記の2例は、J-REITとしての存続に係る情報なので、市場価格に対する影響も多きものです。)

なお、海外のREITでは通常インサイダー取引の対象となっているとのことです。

☆インサイダー取引規制の導入について(金融審議会資料)


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