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2017/06
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インターネットを使った個人主体のファイナンス:ソーシャルレンディングとクラウドファディング
 筆者は永年上場企業のファイナンスの仕事に携わっていますが、デット(債券など負債性資金調達)なら債券、エクイティ(資本調達)なら株式や新株予約権で、いずれも証券会社が引受け、機関投資家や個人に販売するものです。勿論、販売にあたっては機関投資家なら法人部、個人なら営業店の営業部員が目論見書を使って勧誘しますが、インターネットを使って販売勧誘を行うことは、殆ど想定されていません。

 しかし、インターネットを使って、広く個人からローンで貸し付ける資金やベンチャー企業などへ資本性資金を集めることが既に行われています。ローンはソーシャルレンディング、事業性資金(エクイティ)はクラウドファンディングですが、その概要は以下の様なものです。
(※以下の記載内容は、ウイキペディアやサービス提供者のHPを参考にしています。)

【ソーシャルレンディング】
・『お金を借りたい個人』(ボロワー)と『お金を貸したい個人』(レンダー)をネット上で結びつける融資仲介サービスから始まった。Person2Person Lending=P2P融資とも呼ばれるが、2005年に英国のZOPAが開始、日本でも2008年からサービスが開始され、Maneo・SBIソーシャルレンディング・AQUSH(アクシュ)が借り手と貸し手のマッチング業務をネット上で行っている。
・このビジネスモデルの基本は、借り手・貸し手の募集、需給のマッチング行為、等の全てのオペレーションをネット上で完結させてしまうこと。
・実際のオペレーションは、先ず借り手の信用力をサービス提供者が審査しランク付け、そのランクに基づいて金利水準が提示され、希望する借入金額・返済期限と共にネット上で貸し手候補に提示される。
・貸し手候補がそのローンに応募し、希望金額に達すれば募集は終了。金額が未達でも貸出が実行されることが多い。
・実際貸し出される金額は、現状では数十万程度が多く、貸しては数万単位を複数に分散して貸し出しているようだ。サービス提供者によれば、現在の貸倒率は1%未満。
・借り手が個人から、一部では事業資金や不動産・有価証券担保に拡大していて、こちらは数百万円から1000万円以上のものも募集されるようになってきた。
・サービス提供者は、貸金業のライセンスを取得

【クラウドファンディング】
・不特定多数の人がインターネット経由で他の人々や組織に財源の提供や協力などを行うことを指す、群衆(crowd)と資金調達(funding)を組み合わせた造語。
・一般に製品開発やイベントの開催には多額の資金が必要となるが、インターネットを通じて不特定多数の人々に比較的少額の資金提供を呼びかけ、一定額が集まった時点でプロジェクトを実行することで、資金調達のリスクを低減することが可能となる。現状は、主にゲーム開発事業や音楽イベントなどで利用されている。
・日本でも、大震災後に復興ファンドをこの手法で集めたミューックセキュリティーズがサービス提供者として有名になったが、他にもCAMPFIRE・READYFOR?など多数のサイトが立ち上がっている。
・現状の資金集めは、共感した事業やプロジェクトへの寄附行為に近いが、一部収益が上がった場合の利益配分を約束したものもある。また、出来上がった製品などを出資者に配分することも食品やコンテンツ関連では多い。

 現時点での上記2つのインターネットを使ったファイナンスは、純粋な投資行為や資本市場と結びつくものではありません。しかし、スマートフォン普及でより身近になったインターネット環境を上手く利用したファイナンスが、資本市場で行われるような変化があっても良いと考えます。

昨年4月に米国で成立したJOBS法では、クラウドファンディングを使ったベンチャー企業の資金集めが想定されていますし、日本でも最近の産業競争力会議において、クラウドファンディングを使って新規・成長企業にリスクマネーを供給する事を優先的に検討すべきとの意見が出されています。これを受けて、金融庁が金融証券取引法改正の検討に入ったことも報道されています。

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