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2017/07
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活発化する発行市場、活性化されるその機能
 4月初めに“復活する発行市場”というレポートを公開しましたが、その後2週間の発行市場の動きを見ていますと、将に上場企業のファイナンスにおいて、その資本政策として様々に考えられた発行事例が出ており、標題のようなタイトルを付けました。
(※個別の銘柄にコメットしましたが、あくまでもファイナス手法の評価であり、投資の為の参考には利用しないで下さい。ご参考になるのは、各証券会社等のアナリスト評価をお使い下さい。)

【特徴のある公募増資】
 リートの公募は、4月に入ってからも継続して出てきており、2週間で3件ありますが、最近は好調な市況環境を反映して、希薄化率が3割以上のものもあります。また、特長のある公募増資は、以下の2件です。

・UBIC(2158)は、ADRによるナスダック上場を目論んでおり、上場時公募として約8億円の調達を行います。ナスダック上場への表明は、昨年12月に行っていますが、主幹事証券はMaxim Group とThe Benchmark Companyの現地ブローカーを使っています。

・スミダコーポレーション(6817)は、公募増資で18億円調達しますが、公募株販売直後に銀行団から36億円のローン・コミットメントを獲得しています。このようなハイブリットなファイナンスも、新しい財務戦略として注目されます。

【自社株取得とセットのCB発行】
 調達資金を全て自社株取得に充てるのが、リキャップ(リ・キャピタル=資本の再構築)CB(新株予約権付社債)といいますが、目的は似ていても多少異なるCBが発行されています。

・静岡銀行(8355)と日本セラミックが、それぞれ海外CBの発行を決議しました。それと同時に市場外取引で自社株取得を行いました。調達予定額金額の半数程度の自己株取得ですが、大株主より売却希望が出ていたことが推測されます。

 なお、最近のCBは発行企業側が株式への転換を制御するスキームが出始めており、企業側が希薄化に一層配慮している姿勢が伺えますので、既存株主にとっては好ましいい動向とも言えます。

【ライツ・オファリング2件】
 4月12日に、ライツ・オファリングが2件決議されました。

○アイ・アールジャパン(6051)は、初めてとなるコミットメント型を決議、主な特徴は、以下のようなものです。

 1対0.1の付与比率
 コミットメントしたのは、野村
 コミットメントのスキームは、株主が行使しなかったライツを発行会社が理論価格の7掛けで買取り、野村に9掛けで売るといったものです。
 6割超を保有するCEOは、割り当てられた全てを行使する事と暫く売却しない旨の一筆を入れています。
 ライツの権利行使状況を、期日まで4回公表する事を表明しています。
  
野村が主幹事だけに、米国株主対応やディスクロージャー内容はしっかりしています。しかし、それだけに何故このファイナンスが、ライツ・オファリングでなければならないか分かり難くしており、会社コメントにもあるように日本の資本市場にライツを定着する為、野村が引受証券としてのリスクを最低限に抑えて、行ったファイナンスのようにも見えます。

○フォンツ・ホールディング(3350)のライツ・オファリングも、いささかファイナンスという目的に関しては疑問があります。94%ディスカントすること自体、資金調達ではなく、大株主間の持高調整に利用される可能性も否定できません。本来ならば、支配権が移動する可能性もあるのでTOBではないかとも思えますが、こちらの方がコスト的に安いということかも知れません。当事者の方々には、申し訳ありませんが、あくまでも筆者の個人的見解です。

 ライツ・オファリングがファイナンス手法として定着することは、日本の資本市場にとって非常に重要なことと考えますので、ライツ・オファイリングの可能性と現状の問題に関して別途レポートいたします。


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