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2017/08
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ディスクロージャーの充実は基本なのですが、・・・
 証券会社は、業法によって3月末決算なので、この時期、筆者は約30社程度の決算短信や決算説明資料を読み込みます。これは、一応リテール証券会社の決算動向分析を依頼されているからですが、このことで、いつも軽い失望を覚えます。

 それは、決算説明資料などを見ても、例えば業界の中でどの様に勝ち上がっていくかという強いメッセージを感じることが、年々少なくなっているように思えるからです。永年、上場企業のディスクロージャーやIR活動を支援してきた筆者の経験から言いますと、勢いのある企業はディスクロージャーも積極的ですし、またその内容も充実しているものです。個人も企業も、良い情報を伝えたくなるのは当然ですが、問題は、何を重視していてどの様な変化が起きているか、持続的に情報を提供することだと考えます。

 このことで最も一般的な情報提供は、業績予想ですが、残念ながら証券業界の決算短信では、バブル崩壊後はこの業績予想が公表されません。理由は、各社とも市況などの変動要因が大きいのでディスクロージャーの対象から外すということですが、本年上場し直した日本取引所グループでは業績予想を公表し始めました。いろいろ各社ごとに難しい問題もあるかも知れませんが、投資家に市況予想を語り、上場会社には積極開示を求める証券会社なのですから、自らの業績予想も積極的にその戦略とともに述べて欲しいいものです。

 また、リテール証券およびリテール部門をもつ証券会社は、個人投資家向けに決算説明資料を作成すべきです。これらの資料は、その証券会社の年次の経営計画や中期経営計画がベースになります。簡単にプロセスを説明しますと、

・企画部門での事業計画(新しい年度の予算とその根拠の作成)⇒経営会議での同計画の承認⇒関係各部署(マネージャークラス)への説明⇒決算説明資料等への記載・公表

つまり、逆算しますと決算説明資料で強いメッセージが示されたことは、事業計画で重点が置かれているということになります。

 投資家サイドの視点でみますと、業界内の競争に勝つ戦略は、この決算説明資料が最も身近のものとなります。(決算短信での記載でも良いのですが、現状の証券会社の決算短信は記載事項が定型化していて、他社と異なる事業戦略を記載しにくいのではないかと思われます。)

決算説明資料公開は、上場リテール証券のうち三分の1程度ですが、先ず自らのディスクロージャー充実をもって、投資家と他の上場会社に範を示して欲しいものです。
(※最近のリテール証券及びリテール証券業務におけるディスクロージャー悪化は、銀行系列の統合や系列強化の影響、リテール証券を含めた事業グループ化の中での相対的地位の低下、などが影響している部分もあります。)

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ジャンル : ビジネス

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