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2017/10
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11月から変わる“空売り規制”は、株式の取引にどう影響するか
 空売り規制につきましては、3月に金融庁より改正の概要が示され、4月末に関係法令の改正案が公表されています。
 既に、本稿でもこのルールの全体像と改革の方向性の海外について、以下の図を示させていただきました。

☆空売り規制の全体像について(3月11日公表)

 また、改正案がしめされたことで、その内容や背景について大和総研の横山氏が以下の資料で解説されています。

空売り規制見直しの政・府令案(5月23日公表)

 それで今後の株式取引に関して、どの様な影響があるのか、今一度考えてみたいと思います。

【個人の株式取引への影響】
○売り下がり禁止のアップティック・ルールが原則撤廃(10%以上下落した場合は、再び適用)される為、つなぎ売りを含めて個人の信用売りが行い易くなります。
・例えば、寄付きや引けなどでの成行き注文など

○既に本年1月から実施されている信用取引の保証金利用に関する緩和策と併せて考えれば、個人投資家が利用する信用取引の利便性が向上するはずです。しかし、現在の制度信用での株式調達の仕組み、一般信用での現状のリテール証券各社の株式調達力などから、海外投資家のように貸株市場から株式を借りて空売りを行うのとは相当の差がありそうです。

○可能性としては、今後PTSにおいても信用取引の利用が可能となることも考えられます。

【ヘッジファンドなど空売りを多く利用する海外・機関投資家への影響】
○大口の空売り報告義務が恒久化され、かつ報告対象が現在の取引所取引から全体のポジションに及ぶことになります。例えば、海外ヘッジファンドが海外金融機関と空売り契約したもの、PTSで空売りしているものも含まれるようになります。
現状の報告は、彼等の注文を取次ぐ外国証券や大手証券を通して取引所に報告されるという形になっていますが、同報告が恒常化し全体に及ぶことになれば、実質的報告は外国証券などが報告をサポートしていくのではと見られます。

○大口の空売り報告の問題は、むしろ取引所での公表の仕方にあるように思います。現状は、記載方法や様式にバラつきがある個別報告書のPDFを閲覧可能とする方法ですが、もし、大口空売りに関する投資家間の情報格差を縮小する目的でこれを行うなら、個人投資家にも解り易くする集計方法や開示方式が検討されるべきではないでしょうか。

【PTSの取引拡大に伴い、同規制の対象とする影響について】
○今回の改正は、空売り規制(アップティック・ルール、株式を手当てしないネーキド・ショートの禁止など)全般がPTS取引にも及ぶということですから、これらをチェックするPTS側の売買管理機能の充実が求められます。つまり、PTSにとってはコスト増要因となりそうです。

○ただし、将来的にPTSでの信用取引の可能性出できました。証券会社が、空売り株式を手当てする一般信用なのか、証券金融会社が株式を貸し出す一般信用なのか、これらが対応されるならPTSの個人投資家利用が一層進むことも考えられます。

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