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2017/07
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強化されるインサイダー取引規制
 インサイダー取引規制が、強化されます。6月12日に国会で成立した改正金融商品取引法において、証券会社や運用会社などがインサイダー取引に関与した場合の罰則が強化されています。実際の施行は、公布後1年以内となりますが、昨年発覚した増資インサイダー事件では、次のようなことが問題となりました。

●インサイダー情報を提供したものを罰する規制は、現行のインサイダー取引規制にありませんでした。しかし、増資インサイダー事件で明らかになったように、インサイダー情報を伝えることで自らの取引を有利に行うことは、市場仲介者としての証券会社に許されることではありません。
●インサイダー取引をファンドの運用業者が行った場合、課徴金などの金額が一般の課徴金額に比べて著しく低く感じた方が多かったと思います。これは、一般のインサイダー取引による課徴金が実際の売買による最大限の利益を想定したものであるのに対し、運用業者がおこなった場合は、信託報酬の増加部分など運用者としての経済的メリットの増加を想定したものでした。(運用業者などによる“他人の計算”において行うインサイダー取引というような言い方をします。一般には、自分の資金で行うので“自己の計算”です。)

 その為、以下の規制強化が証券会社や運用業者に対して行われます。
●上場会社や証券会社の役職員が、他人に対してインサイダー取引を行わせる目的で、インサイダー情報を伝えたり取引推奨を行うことを禁じました。実際にインサイダー取引が行われた場合は、刑事罰や課徴金の対象となります。特に証券会社が関与した場合、関係した役社員の氏名が公表されます。
●運用業者が、“他人の計算”でインサイダー取引を行った場合、課徴金額は運用報酬の3月分に強化されます。また、インサイダー取引や相場操縦行為を繰り返しておこなった場合や、取引上の立場を利用してインサイダー情報を要求した場合、関係した役社員の氏名が公表されます。

証券会社や運用業者に対する規制強化は、増資インサイダー事件の発覚が契機になりましたが、最近は次のようなケースで、中堅以下の証券会社などが関与するケースも増えています。
・TOBの公開買付代理人を引き受ける場合
・第三者割当増資の発行価格算定や実際の受け渡しに、ファイナンシャル・アドバイザーとして関与する場合
・ライツ・オファリングのアドバイザーを務める場合
・自ら新株予約権の引き受けてとなる場合
・主要株主などの持分比率の変化の可能性のある貸株契約などの仲介を行う場合

いずれの場合も、取得した情報に対して、自己売買や営業部門との情報隔壁を厳格に守り、インサイダー情報として厳格に管理することが、証券会社として求められるのは、改正前の今でも当然のことです。

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ジャンル : ビジネス

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