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2017/10
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クラウドファンディングが資本市場の機能を果たす為に
 最近は、クラウドファンディングの事を聞かれることが増えましたが、今あるクラウドファンディングとアベノミクスの成長戦略で目指すクラウドファンディングは全く異なります。勿論、インターネットを利用して、不特定多数から広く事業資金を集めるということは同じです。しかし、大きく違うのはクラウドファンディングでお金を提供する個人の目的で、現状のものは寄附や支援ですが、成長戦略で期待されるのは投資に繋がるものです。つまり、寄附や支援と、投資の違いを説明することになりますが、寄附や支援の定義はさておき、個人が投資を行う場合には、投資期待と投資リスクの理解が必要になります。

例えば、クラウドファンディング専用サイト(※今はルールを作りところなので、投資の為のクラウドファンディング・サイトは有りません)で紹介されているネット事業を行うA社に10万円投資したのが、将来成長して100万円になるかも知れないと思うのが投資期待で、A社の事業は評価が高いものの競争相手も多く、何割の確率で失敗するかも知れないと考えるが投資リスクになります。

 インターネットを使って情報を流し、広く資金を募るのは現状のクラウドファンディングでも同じなので、第一の命題は、今のクラウドファンディングの情報提供の仕組みでダメなのかということですが、言い換えると、寄附や支援を募る情報の提供とニーズの集め方と、投資を行う為の情報の流し方が違うのかということになります。現状は大きく違います。
投資に関する情報提供については、今は金融商品取引法に定められた開示ルールになりますが、これだと有価証券届出書制度という企業にとって負担の重いディスクロージャーです。IPOを準備するまで成長した企業なら、これらの開示負担に耐え新規上場にトライするでしょうが、それ以前では、監査法人の費用も難しい企業規模です。
現在のクラウドファンディングの情報提供のあり方を、少なくとも個人が投資期待と投資リスクをある程度判断可能な水準まで高めるには、何が最低限求められるべきかという議論が必要です。

 二つ目の命題は、どうやってクラウドファンディグで投資したもののリスク管理を行うがという事です。
通常の株式投資においてもリスクはありますが、クラウドファディングを行う新興企業は、その何倍も破綻したり事業が失敗する可能性が高い訳ですから、個人が担うリスク負担は個人レベルで限定されるべきです。例えば、金融機関に預かっている金融資産の10分の1以下か100万円のどちらか小さい金額を、個人がクラウドファンディングで応じられる限界にして、個人にとってのリスクを制限(個人の金融資産を預かる金融機関などが)すべきというのは米国Jobs法的考え方です。

 三つ目の命題になりますが、投資としての成長ストーリーが必要です。例えば、クラウドファンディングで資金を集めた新興企業が、今度はベンチャーファンドや金融機関から資金を集める。次にもう少し成長して、プロ市場においてファイナンスを実施する。そして、マザーズなどの新興市場においてIPOを行う。この様な新興企業の成長ストーリーを支える為には、クラウドファンディング⇒ベンチャー投資⇒プロ市場上場とファイナンス⇒IPOと繋がる支援を新興企業に行う金融機能が求められています。

現在、クラウドファンディグをはじめ新興企業へのリスクマネー提供推進に関し、金融審議会で議論が始まったところですが、以上の3つの命題で実務が検討されることを願っています。クラウドファンディグを資本市場の機能とする為にも。

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