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2017/06
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グリーンシート市場の失敗から学ぶ教訓
 個人のレベルでは、失敗から学ぶことが大きいという事を誰しもが否定しませんが、企業や組織は現実的になかなか難しいことも多いようです。
 現在、今後の日本市場に関する法規制などの改正を議論する金融審議会(金融庁)では、アベノミクスの成長戦略に沿った“新規・成長企業へのリスクマネーの供給促進策”として、
◎インターネットを通じた資本調達の枠組み=クラウドファンディング
◎地域内での資本調達の枠組み=新グリーンシート市場
が、検討されています。これらの制度整備に期待したいのですが、新しくなるグリーンシート市場が、現在のグリーンシートから何を学ぶべきか考えていただく為、現在のグリーンシート市場の失敗について、一般的な視点から語りたいと思います。

 市場を構成する主な要素は、投資家・上場企業・売買を仲介する証券会社の3つですが、現在のグリーンシート市場は、彼らにとって次の点が問題となります。

【投資家】
・同市場に上場されている企業の情報を取得することは、TDネットや日本証券業協会が運営する専用サイトで、ある程度可能だが、普通の証券会社では売買出来ません。
・売買がなかなか成立しなく、また気配値の適正さも分かり難い。
【上場会社】
・一般の取引所上場企業ほどでないにしても、毎期の監査証明など上場費用が相応にかかるが、同市場を使ってのファイナスなどは殆ど困難となっています。
・現状では、同市場が次のステップアップ(取引所上場)を狙える成長市場といったイメージがありません。
【証券会社】
・ごく一部の証券会社を除いて、同市場への関与はメリットがないと思われています。その最大の理由は、証券会社として同市場関与でかかるコストと同市場から受けるメリットのアンバランスが大きいことです。
つまり、同市場銘柄を扱うには社内である程度の審査を行うことが求められ、更に一定期間内の売買呼値公表義務を負わされます(協会ルール)。

グリーンシートの問題については、同市場を運営する日本証券業協会において既に2度ほど検討され、報告書も作成されていますが、同議論に参加された関係者等のコメントからは、一から作り直した方が良いとのイメージを受けます。
もし、新しいグリーンシート市場をつくろうとするなら、前記の失敗(問題点)を活かして、以下の様な取組みがなされることを期待しています。

【投資家】
○普通の証券会社で売買が可能なように、証券会社の取扱ルールを変える。
○投資家が適正な株価を判断しやすいように、株価算定について、取引所側が一定の情報を提供する。
【上場会社】
○現在のグリーンシートより、上場企業が負う実質的な開示負担が少ないよう同市場の開示ルールを変える。
○ファイナスが可能なように、仲介する証券会社サイドの取扱いルールを変える。
○プロ市場や新興市場にステップアップしやすいよう、新しいグリーンシート市場を経由した場合の上場準備に対して何らかの軽減措置を与える。
【証券会社】
○現在のグリーンシート市場で求められる証券会社としての機能の一部を、市場運営側が負担することで証券会社の負担を減じる。
○ファイナス、M&A、ステップアップ上場に証券会社が対応しやすいよう業界ルールを変更する。

以上を纏めますと、市場運営側で上場会社や証券会社が現在負っている負担の一部を代替し、証券会社の取扱いルールを緩和方向に変えるという事になると思います。


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