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2017/10
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株式市場の進化について
 一言でいうなら、インフラの充実と多様性ではないかと考えます。現在おきている日本の株式市場の進化について、以下のように主要項目別に見てみました。

【インフラ】
 言わずもがな取引の超高速化は進んでいますし、これからも進むでしょう。取引スピードで言いますと、ミリ秒単位のスピート競争(グローバルな取引所間)から既にマイクロ秒の競争に移行しているようです。
何故、このような競争が世界の取引所間でおきるかと言えば、各取引所によるグローバルな投資家の争奪ですが、背景としては指数やETFによって、各市場において似たよう投資対象が上場しやすくなっていることも大きく影響しています。

 また、取引スピートが上がれば当然取引関連情報の伝達スピードがアップします。その為、取引スピードを重視する投資家に対して、専用サーバーを取引所システムの近くに設置するコロケーションサービスが強化されてもいます。

 一方、これらの取引インフラ機能強化とは直接関係ない個人投資家に対して、超高速取引のHFTやコロケーションサービスを利用したアルゴリズム取引の状況をどの様に伝えるかが課題になっています。例えば、超高速で注文発注やその取り消しがされる銘柄に対して、専用ウェブ上でその注文状況の変化やその可能性について視覚的に見せる取組みが試験的に行われています。また、将来的にはHFT取引がどの程度のシェアを占めているか個別銘柄の情報開示が求められるかもしれません。これらは、取引参加者(投資家)の多様性を維持するために必要な対応になります。

【取引ルール】
 本年1月より信用取引の保証金利用緩和が行われ、同一の保証金を使って日中に複数回の信用取引を行うことが可能になっていますが、空売り規制の改正により、原則信用取引の売り下がり禁止が原則撤廃されます(本年11月目途)。これにより、個人投資家が利用する信用取引の利便性が向上し、信用取引の拡大や利用の多様化が図られるはずです。しかし、この問題を詰めて考えていきますと、信用取引は市場に注文を取り次ぐ証券会社が、投資家(主に個人)に対して、お金か株式を貸し、信用リスクを管理していくビジネスという事に思い至ります。株式を貸すためには貸株市場(制度信用の場合は、証券金融会社)より調達することになりますが、この株式調達力については証券会社間で相当の差があります。結果、個人投資家が信用取引を使って売る事が出来る銘柄数に差があるのが現状です。

 今後、信用取引機能の拡充や空売り規制改正の目的を考えていくなら、貸株市場(金融機関間の店頭市場)の情報をどう個人投資家レベルまで開示し、また個人投資家を主体とするネットやリテール証券が株式を調達しやすい仕組みができるかが課題になるように思います。

【上場の変化】
 世界各国の取引所動向でいいますと、多様なETFを上場させて内外の投資家売買を取組むというのが潮流になっています。勿論、自国の成長企業にリスクマネーを供給する為、上場企業数を増加させていくということは資本市場としての大命題です。しかし、通常の新規上場企業と異なり、企業内容審査などが必要ないETFは、始めから内外機関投資家の売買参加を想定したものが大半です。言い換えると、取引所にとっては、売買高が期待できる上場商品となります。日本市場では、東証・大証合わせても150銘柄程度ですが、欧米では1000を超える銘柄のETF(ETNを含む)が上場されています。逆に言いますと、日本市場ではETFに関してまだ伸び代があるとも言えますが、増加が期待される投資対象はグローバル投資やレバレッジ投資に関するものです。

【市場の裾野拡大の為に】
 長期的には影響の大きな問題なのですが、上記の3つに比べ市場関係者(証券会社や金融機関等)の動きは活発ではありません。例えば日本市場の裾野拡大として考えられるのは、地方取引所の新興市場、プロ市場、グルーンシート市場、ベンチャーファンド間の情報交換プラットフォームなどが考えられますが、個々の案件(ディール)の規模が小さい為、対応能力や組織的インフラを保有する証券会社や金融機関では逆に出がけ難いのが現状です。これを活性化するためには、小規模な専業者の参入を認めたり地方証券会社の参加ルールを緩和すること、裾野拡大のインフラコストを業界全体で負担する仕組みを作ること、などが考えかれますが、一方投資家として参加する個人の場合は、リスクを限定するような仕組みも必要です。

☆株式市場の進化について
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