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2017/09
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未公開株投資の実像と増加策
 未公開株に関する詐欺的行為が断たれない一方、創業や新興企業に対するリスクマネー供給の重要性は一層高まっています。クラウドファンディングも新グリーンシートも重要なのですが、これらは投資インフラの問題であって、そもそも未公開株投資を増加させる為には何が必要なのか。成長戦略としての未公開株投資の推進策が望まれます。

 先ず、個人の未公開株投資の実像について、本年2月時点で経済産業省の依頼により野村総合研究所が行った調査から以下の姿が浮かびあがります。(調査対象は、ベンチャー企業投資を行った経験がある企業経営者や個人投資家協会のメンバー)

・年収2000万円以上
・金融資産1億円以上
・経営者・会社役員(男性で比較的年齢が高め)
・起業経験者
・株式や投資用不動産など他のリスク資産も保有

【未公開株投資の実態】
・未公開企業への投資数は、約3割が3社以上の未公開企業への投資を行っている。
・実際の投資のきっかけは、77.3%が投資先からの依頼によるが、一方11.3%は自ら投資先を探していた。
・未公開投資の際の評価項目では、勿論一番重要視されるのが企業の成長力だが、経営者に対する評価や関係を重視するものも多い。
・投資決定理由で最も多いのは、「企業の成長プロセスを楽しみたかった」で44.4%。
・未公開株は、72.8%の投資家が持ち続けている。
・売却した場合の価格は、約半数が購入価格以下だが5倍以上になったものも12.5%ある。(値が付かないものも同比率)

【エンジェル税制について】
・エンジェル税制の活用状況は、同税制を認知している人の29.5%に留まる。
・活用内容は、年間の他の株式譲渡益からの控除(優遇措置B)が3.8%に留まり、総所得からの控除(最大1000万円:優遇措置A)75.9%となっている。
・企業側、投資家とも手続きが煩雑で、分かり難いとの評価がされている。
・エンジェル税制の利用者であっても、自社への投資も対象になることの認知している投資家は29.7%に留まる。

【未公開株の投資増加策について】
・同アンケートによると、未公開株投資を行わない投資家サイドの理由として、投資先企業の情報が無い事・投資先の評価を行うことが出来ないこと・株式を売却できないことなどが上位にあげられている。現在、中小機構が行うベンチャー投資情報共有プラットフォームが開設後2年目に入ったが、これらのインフラの充実で、ベンチャー企業情報が投資家サイドに提供されることが望まれる。
・エンジェル税制の手続きの煩雑さが指摘されているが、ベンチャー企業などが初期段階で接することの多い政府系金融機関や支援組織なので認知を徹底させてはどうかといった意見が、上記調査の報告でなされている。
・ベンチャー投資関連3団体による提言として、法人版エンジェル税制(課税所得からの控除やベンチャー企業の製品・サービス利用に対する優遇税制等)の導入を求めている。

 最後に、増加策に対する筆者の個人的な感想ですが、エンジェルはやはり個人(若しくは個人が設立した基金 等)の役割で、個人が行う一連の投資行動の中で、促進策を考えていくべきではないでしょうか。例えば、証券会社が富裕層ビジネスの一環として、ベンチャー企業情報・税制活用・投資リスク管理などのサポートを行い、これに対して対価を得る仕組みが可能になれば、未公開企業への投資が今以上に拡大する可能性は大きいと考えます。(現在は、証券会社における未公開株投資は、自主規制によって殆ど取り扱われていない状況です。)

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