*All archives* |  *Admin*

2017/06
<<  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30  >>
アンケート調査などから個人投資家像を改めて考える②
 一昔前の証券業界では、個人投資家を保有する金融資産別に富裕層・準富裕層(退職金などで一時的に金融資産が膨らむ個人も含む)・一般投資家層などと分けていました。これは、概ね自社の営業戦略に依るところが大きく、富裕層ならブラベートバンクや投資コンサルタント、準富裕層ならファイナンシャル・アドバイザー、一般はコールセンターやネットへの誘導が中心などといった大雑把な分類でした。また、前回紹介した業界団体による調査では、年齢層別の投資家属性が中心になっています。
 以下、最近は個人投資家のどの様に考えているか、各種調査などから分類実例を上げてみました。

○株式投資家の投資方針による分類←ノムラ個人投資家サーベイ(2013年10月10日公表分)
・概ね長期保有(個人投資家全体の49.2%)
・短期間の値上がり益を重視(同、15.2%)
・配当や株主優待を重視(同、19.3%)
・特に決めていない(同、16.3%)

○投資家クラスターモデルによる分類←日経リサーチ“個人投資家向けIR調査”
・ベテラン短期投資家(全体の25.5%)
・分析投資家(同、21.2%)
・チャート重視投資家(同、8.7%)
・愛着投資家(同、26.2%)
・素人投資家(同、18.5%)

○ネット投資家の売買頻度による分類←MANEX個人投資家サーベイ(2013年10月公表分)
・デイトレーダー(全体の5.5%)
・週に数回(同、14.4%)
・月に数回(同、35.6%)
・数ヵ月に1度(同、27.2%)
・以上より少ない(同、19.3%)
(※デイトレーダーについては、業界内では全体で20~30万人程度と見られているので、個人株主の1.2~1.8%というのが通説)

株式投資に限っても、以上のようにいろいろな分類がありますが、証券会社や金融機関にとっての個人投資家は、自社の営業活動で取り込むべき顧客な訳ですから、次のように投資目的に合わせて分類し、人やシステムなどのインフラ投資をされるべきではないかというのが、コンサルとしての意見です。

○資産形成層
・資産形成目的で投資を行う個人層。
・持株会、継続的な累積投資、日本版401K、そしてNISAなども含まれる。
・特徴としては、一度の投資金額は少額だが、長期投資を目的としている。
・この投資家層に業者として対応する為には、効率的な継続投資のインフラが必要。但し、会社単位で纏めて多人数を顧客化するメリットがある。

○資産運用層
・一般的に個人投資家層と言われる部分で、投資信託なども数百万円単位以上で購入する。
・投資目的は、あくまで資産を増加させることが中心になる。
・資産分散から海外投資ニーズは高いと思われるが、現在の海外投資は投信に偏っているので、外国株・外国債券投資の余地は多きいと見られる。

○資産管理層
・一定期間内にある程度の資金を利用することを前提に投資を行う個人層。
・例えば、高齢者による毎月分配型投信への投資や、教育資金贈与信託など。
・また、今後投資資産全体のリスクを管理するという目的で、デリバティブ利用などが進む可能性もある。
・但し、証券会社や金融機関による資産管理ビジネスに対する体制整備が現状では不十分と見られるので、運用会社任せになり勝ち。

○個人トレーダー層
・売買の目的がトレーディングの個人層。
・売買対象は、個別株からFX取引・指数デリバティブへ拡大。また、上場ETF・ETNの利用も。
・証券会社としては、売買回転数の増加が好ましいので、デイトレーダー層の獲得の為の業者間競争が激化
・ヘッジファンドなどの売買手法や提供されていたサービスの一部が、デイトレーダー層でも利用可能に。

○特殊な投資目的による投資家層
・自社や特定の愛着がある企業への投資
・特定の社会的目的による投資
・知り合いや地域振興の為の投資
・以上は、上場企業以外にも、地域のインフラファンドや事業ファンド・未公開株投資において、今後増加していく可能性があるが、現在の証券業者では明確な戦略は、ほゞない。


スポンサーサイト

テーマ : 証券・金融関連業務
ジャンル : ビジネス

Secret
(非公開コメント受付中)

最新記事
カテゴリ
最新コメント
プロフィール

ポーラスター

Author:ポーラスター
2009年1月スタート

最新トラックバック
月別アーカイブ
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

リンク
RSSリンクの表示
参考文献
QRコード
QRコード