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2017/08
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中小企業M&Aの課題と期待
 株式市場の多少の回復もあって、証券会社の営業サイドも明るさを取り戻しているようであるが、といって、あまり景気の良い話も聞かない。しかし、その中で営業店からのM&A関連情報に関しては、相変わらず増加しており、その対応に多忙な様だ。
 営業現場でも、地元企業への営業アプローチとして、事業承継としてのM&Aなどといったテーマで、顧客への攻勢をかけているようだが、実際案件として話を進めていくのは、1割程度だろうか。
 一方、地域金融機関においても、6月からのファイアーウォール規制緩和を睨んで、地元企業へのM&Aサポート体制を強化しようという動きもある。M&A実績は、地銀全体で300件強(一昨年概算)で、ビジネスマッチングの3万件と比べると、実績はまだまだだが、リレバンの流れもあって、地元企業への密着した支援体制の強化では、強化注力しなければならない分野だ。
 ただし証券の立場からみると、ビジネスとしてのM&Aの取り組み体制が確立していないようにも思う。そのことが、そのまま地域での中小企業の事業承継対策として期待されている割には、成約実績が少ない原因だろうか。
 昨年11月の国会図書館調査では、以下の問題点が上げられている。
○経営者の心理的抵抗感
 売却への抵抗感→廃業への選択
○M&Aに関する情報の不足・偏在
 M&A仲介業者が、東京・大阪など大都市圏に集中、情報も同様
○経営管理の不足
 決算書類等が不備で、デューデリジェンスに至らない
○マッチングの問題
 中小企業に対する買い手不在、仲介者のネットワークが機能せず
○仲介手数料(成功報酬)の問題
 企業規模の割に、成功報酬額としてのフィーが高い
○企業価値(譲渡価格)の算定
 公開企業と違い、売買の指標が少ないのでオファー・ビットの乖離が大きい
これらのギャップを埋めていくのが、投資銀行的機能だろうが、案件規模の桁が2つぐらい違って、投資銀行が参入しないM&A市場なのである。
 しかし、以下の公的取組や地域金融機関同士のネットワーク化によって、上記の課題を埋めていくことも期待される。
 ☆情報提供・相談窓口
 商工会議所等の活動、独立系M&A業者の増加、”事業承継支援センター”設置(経済産業省2008年5月)
 ☆マッチングサポート
 大阪商工会議所”M&A市場”、東京商工会議所”東商M&Aサポートシステム””関東圏M&Aサポートネット”
 ☆金融・税制
 ・日本政策金融公庫、沖縄振興開発金融公庫”企業再建・事業承継支援資金”
 ・中小企業基盤整備機構=事業継続ファンド事業
 ・中小企業庁による非上場株式の価格算定の指針
また、今後政策等で期待したい事として、
 ○中小企業の売買のデータベース構築(市場化)-フランスには譲渡希望企業データベースが整備
 ○M&Aによる事業承継を促進する為の中小企業譲渡益の軽減
などが上げられている。
M&Aによる中小企業の事業承継

以上の公的支援にも期待しながら、中小企業のM&A仲介者としてのネットワーク作りは、地域金融機関に求められている資本市場の重要な機能の一つ、と考える。
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