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不公正取引について
市場の健全性と多様な投資家の参加を維持するため、不公正な取引は禁止されています。標題の“不公正取引”とは証券取引監視委員会(SESC)が使っている言葉で、金融商品取引法第157条に定められている有価証券(株式やデリバティブ)取引における不正行為の禁止全般を指していますが、具体的には次のようなこととなります。

【風説の流布、偽計、暴力又は脅迫の禁止】(法第158条)
事実でないことを公表したり、インターネット上の掲示板に虚偽情報を流すことも、風説の流布と考えられています。また、偽計は他人を錯誤に陥れるような詐欺的行為を指しますが、これらの具体的事案として次の事件が上げられます。

・ライブドア事件(平成19年東京地裁)=ライブドアの上場子会社であるライブドアマーケッティングとマネーライフ社(自社ファンド参加)の株式交換において、ライブドアマーケッティング株式の現金化を予定して、同社株式の交換比率を有利とする目的で、同社の業績や交換比率に関して虚偽の公表を行ったことが、ライブドアの代表者などの偽計及び風説の流布とされた。

【相場操縦行為の禁止】(法第159条)
 他人の取引を誘因させる目的をもって、取引が繁盛に行われると誤解させる次のような行為を指します。
●仮装取引=権利や金銭の移転を目的にしない売買行為
●馴合い取引=売り手・買い手がそれぞれ連絡を取り合った上で行う売買行為
●不実の表示=取引価格が自己または他人の操作によって変動する旨を流布することや、重要な事項について虚偽若しくは誤解を生じさせる表示を故意に行うこと。
●見せ玉=市場価格を誘導する為、約定する意図の無い売買注文を大量に発注し、取り消す行為。

 最近の事例としては、シンガポールのヘッジファンドがRISE(8836ジャスダック)株式の2012年3月から4月の売買で意図的に高値形成を図った取引が、SESCによって摘発(2013年7月)され、相場操縦としては過去最大となる4.3億円の課徴金勧告がなされています。また、目立った事例としては、米国のヘッジファンドであるタイガーファンドが、ヤフー株の取引において、直前約定値段より高値の上限価格を提示した買付けの計らい注文を、複数の証券会社に分散して発注する方法が相場操縦行為とされ、SESCより6571万円の課徴金勧告が行われています。

【会社関係者の禁止行為】(法第166条)
不正な取引としては、会社関係者が内部者情報(未公表の重要事実=インサイダー情報)を使ったインサイダー取引ですが、この会社関係者の中には、企業が業務を委託した者や士業などの専門家も含まれます。最近は、増資インサイダーが問題となりましたが、普通はファイナス業務を上場企業より委託される引受証券会社内において、情報がファンドや機関投資家を担当する営業体に漏えいしたことが問題となりました。この為、インサイダー情報を不正に流した証券会社及びインサイダー情報を不正に取得して売買を行った運用業者の処罰(課徴金増額等)を強化する施策が行われています。

【公開買付者等関係者の禁止行為】(法第167条)
TOB(公開買付)では、通常大きなプレミアムが付く場合が多く、事前にTOB情報を知ったものが行う典型的なインサイダー取引です。

最近はむしろ他の重要事実、例えば資本提携による増資・株式分割・業績修正などのインサイダー情報を利用した個人による比較的小口の取引もSESCによって摘発されるケースが目立ってきました。一方、相場操縦行為については、海外ファンドなどが摘発されており、SESCなどが海外監督機関との連携を強めている結果が出始めていると思われます。

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