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2017/07
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銀行と証券が一緒に・・~ファイアーウォール規制と緩和の背景について
 銀行と証券が一緒になったら便利・・・そう感じる個人や法人はいらっしゃるかも知れません。特に、証券会社の顧客で、銀行のサービスが一緒であればと感じる方は多いと思われます。例えば、以下のようなメリットが想定されます。

個人=金融負債と資産を一括で管理し、個人の選択が資産・負債全体からみて効果的に行えるような金融サービスが、銀行・証券一体となった金融グループから提供されること。など

法人=M&Aなどで、証券会社にフィナンシャル・アドバイザーを依頼したとしても、親銀行のネットワークを利用して効果的に相手を選別できたり、M&Aに必要な資金の提供が銀行より受けられること。など

 しかし、お金を貸すということは借り手にとって優先的な地位となることで、それを利用して本来は顧客の望まない有価証券取引などを強いる可能性も出てきます。従って、金融商品取引法では弊害防止措置として以下の行為が制限されています。
【その他業務に関する禁止行為】=金商法44条の2
貸付などを条件に、金融商品販売などを行う行為の禁止
【親法人等又は子法人等が関与する行為の制限】=金商法44条の3
 親法人若しくは子法人との取引を前提に有価証券取引等を行う行為を禁止
上記を遵守するため、銀行・証券間(親子の関係がある)では役職員の兼職規制・非公開情報の授受の禁止などのファイアーウォール規制が導入されています。

☆ファイアーウォール規制と緩和の背景について

元々は、銀行と証券のビジネスは分離されていましたが、次の様に銀行の証券業務参入が認められています。
1993年 子会社方式で国債・社債を取り扱うことが認められる。≪ファイアーウォール規制導入≫
1998年 投信の窓販解禁、持株会社方式で証券会社保有を認める(銀行の兄弟会社)。
1999年 銀行の証券子会社に対して株式取次業務を認める。
2002年 銀行・証券の共同店舗を認める。
2004年 銀行による証券仲介業を解禁。
2009年 ファイアーウォール規制緩和(役職員の兼務・法人情報の共有⇔利益相反管理体制の整備)

このファイアーウォール規制緩和は、銀行・証券・保険などの金融グループが進んだこと、M&Aなどの企業の統合・分離活動が活発になったことなどが背景となっていますが、実質的な銀行・証券の役職員による兼職の状況は、規制緩和直後にリーマンショックもあったことから、現在進行中といったところです。

なお、本年4月から、次の様にファイアーウォール規制が更に緩和されています。

○外国法人が関係するM&Aなどで、親子間で非公開情報を共有するのは相手のメールなどでの承諾があればOK
(※通常は書面による情報共有の同意)
○金融グループ内で、グループ全体のリスク管理や業務チェックなどを目的とする非公開情報の共有は、顧客の同意書が必要でなかった。但し、顧客保護・公正競争維持の前提があった為に利用しにくい面もあったが、次のケースも親子間の情報共有が顧客の同意書なしでOKとされた。
・経営管理に関する業務のために親法人等に提供する場合
・有価証券の売買、デリバティブ取引などの決済に関係した業務のため、親子間で情報を共有する場合

金融サービスの為の利便性向上と、金融機関などの優先的地位の濫用を禁止することは同時に進めなければならないということだと思われます。

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ジャンル : ビジネス

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