*All archives* |  *Admin*

2017/09
<<  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30  >>
リージョナル&クラウド~地方金融機関の資本市場機能について
 10年程前に、地域金融機関が地元中小企業への支援をもっと強めましょうということで、地域活性化策の一環としてリレーションシップバンク構想という金融行政が進められました。新規企業への融資を増加させたり、政府系金融と組んで地域ベンチャーファンドなどを立ち上げる動きが強まりました。また、上場する企業を増やそうと、地元の成長企業をIPO(新規株式公開)へ導く目的で、大手証券などと株式公開業務で提携する市場誘導業務を推進する地方銀行が多くありました。
 そして、昨年6月に公表された政府による成長戦略の影響もあり、昨年度の中小・地域金融機関向け監督方針(平成25事務年度)のポイントとして、地域密着型金融の進化ということが上げられています。

一方、5月23日に国会で成立した改正金商法では、新規・成長企業へのリスクマネー供給増加を目的として、新たに“投資型”クラウドファンディング制度の創設などが予定されており、これは証券会社などの金融商品取引業者の制度(事業ファンド形式の募集は第2種、株式での募集の場合は第1種)として今後整備されていきます。
 地域密着型金融と金融商品取引業は、教科書通りでは間接金融と直接金融ですが、実は“投資型”クラウドファンディングに最も近いところにいるのは、この地域金融機関(=リージョナル・バンク)ではないかと思われます。
 その最大の理由は、新規・成長企業の最もよく知る立場にいる金融機関は地域金融機関だからです。つまり、対象となる企業の成長力も信用リスクも金融機関として、既にチェックしているということですが、勿論、実際の“投資型”クラウドファンディングを行っていく場合、ライセンスをもったクラウドファンディング業者と組むことになります。

 実際の”投資型”クラウドファンディングにおいては、その業務が主に次の様に分けて進められると考えられています。
① 資金調達する事業が企業を選択する。
② 選択した事業や企業の情報をネット上で提供し、資金集めの為のネット上のプロモーション活動を行う。
③ 実際に集めた資金をファンド若しくは株式の形で管理し、ファイナンス後の事業や企業の定期的情報提供に努める。

 上記の①については、選択した事業や企業の内容を精査する必要がありますが、これは本来資金を提供する一般個人(クラウド)の為に行うものです。②は資金を集める企業の為、③は双方の為と分けられますが、それぞれのプロセスにおいて、ある程度の利益相反があります。これを、公募ファイナンスの様に引受証券会社の機能とチャイニーズ・ウォール構築に任せるには、小さな資金調達を扱うクラウドファンディング業者では荷が重すぎます。
 
 今後整備される”投資型”クラウドファンディングが、新規・成長企業の役に立ち、共感を感じてリスクマネーを提供しれくれる一般個人に報いる為にも、地域金融機関とクラウドファンディング業者のコンソーシアムの様な共同作業で進めることが一つの在り方ではないかと考えます。

リージョナル&クラウドで、資本市場に繋がるようなクラウドファンディングが試みられることに期待しています。
 

スポンサーサイト
Secret
(非公開コメント受付中)

最新記事
カテゴリ
最新コメント
プロフィール

ポーラスター

Author:ポーラスター
2009年1月スタート

最新トラックバック
月別アーカイブ
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

リンク
RSSリンクの表示
参考文献
QRコード
QRコード