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2017/08
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発行登録制度の利用促進を
 野村ホールディングスに続き、三井住友ファイナンシャルグループによる大型の公募増資が公表されている。最大8000億円という募集額は、多分今年最大の公募増資になる可能性があり、相次ぐ金融機関の増資と、今年の市況を占う意味でも、注目されている。
 この増資は、発行登録制度を使って行われているが、通常の届出書制度に比べて、企業が機動的にファイナンスを行うことが出来る為、社債の発行において利用されることが多かった。
発行登録制度は、
 ○発行する有価証券の種類ごとに登録しておけば、1年ないし2年の期間中、発行条件さえ決定すれば、最善と思える時期に直ぐ募集できる。
 ○価格等の条件が決まる前、発行登録目論見書で、実質的に事前の勧誘活動が出来る。
 ○需要状況を勘案して、一部の発行も、問題ない。
などの利点が利用されていたが、株絡みについては、発行登録金額が大きければ、市場からダイリューションを懸念したネガティブな反応が懸念され為、企業の利用は慎重だった。
 しかし、本当に必要な資本なら、その使用目的を明確にし、リスクを明示して、市場や株主に需要を問うのも、資本市場の大事な機能だと考える。極論かもしれないが、需要が無ければ、ファイナンスは実行しなければ良い。それらを推し量る道具として、発行登録制度はエクイティ・ファイナンスでも多様されるべきと考える。
 多少テクニカルな面に触れると、野村Hや三井住友FGのファイナンスの様に国内・海外同時募集のグローバルオファーリングの場合、国内・海外其々の投資家需要の変化に合わせて、国内募集分と海外募集分の調整が直前までしやすい事も、発行者のメリットとしてある。
 一方、この発行登録制度の利便性を向上させる為の開示制度改革が、新年度に予定されている。
1.利用適格要件の見直し
周知性の要件を見直し
  ・格付け要件の廃止
  ・例えば5年間で100億円など、過去の有価証券発行実績を新たな条件に
2.SPCによる発行登録制度の導入
資産流動化法上あるいは外国のSPCも利用可能に
  ・資産流動化法上の特定社債券
  ・優先出資証券
  ・新優先出資引受権及び海外SPCの発行する同類の有価証券
3.プログラム・アマウント方式の採用
機動性のあるファイナンス機能を
  ・期間中に償還された額を、発行上限額に追加
など、制度も改善される。
 2000年以降の改正商法と会社法制定で、会社の資本政策に関しては、随分取締役会に授権された。その為、機動的な資本政策は企業にとって必要であり、資本調達における発行登録制度の利用促進を期待している。勿論、不必要な資本に関しては、自己株買いとその消却で対応する機動性も求められるが、その結果判断をするのは、株主である。

 
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